【おすすめポートフォリオ】では、おすすめの銘柄の組み合わせ(ポートフォリオ)の構築例をご紹介します。今回は「予算100万円・3銘柄・配当利回り3%」でポートフォリオを構築してみました。
ポートフォリオの構築においては、業種が偏らないようにして、多少なりとも分散投資の効果が発現されることを狙います。大儲けはできないかもしれませんが、安定した収益をめざします。
配当利回りが3%超える上場銘柄は1200社超
9月15日時点において、配当利回りが3%を超える上場銘柄をスクリーニングで抽出すると1200社を超えていました。
投資対象銘柄が多ければ、配当利回りだけではなく、ファンダメンタルズやテクニカルなど様々な視点から銘柄を選ぶことができます。
配当利回りの高さは重要ですが、それだけをみるのはリスクが高いといえます。業績や時価総額などを合わせて確認することが重要です。
ポートフォリオの構築方針
今回は、配当利回りが3%を超え、さらに株価が安定推移しそうな銘柄でポートフォリオを構築します。
具体的には、株価3000円~4000円、配当利回り3%以上、時価総額1000億円以上の銘柄を3銘柄選び、100万円程度でポートフォリオを構築します。
スクリーニングで抽出
銘柄を選びには、トレーダーズウェブの銘柄スクリーニングを活用します。なお、銘柄スクリーニングの使い方については【いまから銘柄選び】第2回「スクリーニングに挑戦しよう~配当利回り編~」を参考にしてください。
スクリーニングの設定は、終値を3000円以上4000円以下、配当利回りを3%以上、時価総額1000億円以上としました。すると29件の該当がありました。以下は該当した銘柄を時価総額の大きい順に並べたものです。
選んだのはこの3銘柄
・ホンダ(7267):輸送用機器
株価3577円(2022年9月15日終値)
足元で円安の恩恵を受けるとともに、自動車向け半導体不足は解消に向かっているようです。販売台数の回復とともに業績拡大が期待されます。
また、ソニーグループ<6758.T>との合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」の進展も楽しみですし、中長期で保有したい銘柄です。
・三井物産(8031):卸売業
株価3283円(2022年9月15日終値)
ロシア政府が極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」をめぐり、新運営会社の株式の12.5%を同社に譲渡することを承認しました。インフレ長期化観測が台頭する中、その恩恵を受ける銘柄として注目できます。また、22.3期には3回の自己株式取得を発表・実施しており、高い株主還元意識も評価できます。
・トランスコスモス(9715):サービス業
株価3715円(2022年9月15日終値)
アウトソーシングビジネス大手です。7月29日発表した23.3期1Q(4-6月)の連結営業利益は79.2億円(前年同期比39.2%増)と大幅な増益となりました。アウトソーシングサービスの需要拡大などにより、受注が増加。さらに案件の採算性改善も寄与しました。
今後もコールセンター・BPO市場の安定的な成長により、収益拡大が続くと期待されます。
この3銘柄を100株ずつ購入すると、総額は105万7500円(手数料等は考慮せず)となりました。
3銘柄の年間配当金は、ホンダ:120円(会社予想)、三井物産:120円(今期予想)、トランスコスモス:156円(前期実績)です。このポートフォリオの配当利回りを計算すると3.74%となりました。なお、トランスコスモスは業績予想を発表していないため、前期の配当実績をもとに計算しています。業績次第で減配となる可能性もありますので、その点はご留意ください。
最後に
今回は、ホンダ、三井物産、トランスコスモスの3銘柄でポートフォリオを構築してみました。この3銘柄以外にも、スクリーニング結果には、魅力的な銘柄が複数抽出されています。その中から、自分自身で購入する銘柄を探してみてもよいでしょう。この【おすすめポートフォリオ】のコラムが、株式投資にチャレンジするきっかけになれば幸いです。