おすすめポートフォリオ

第7回 東証プライム上場銘柄で3銘柄~予算150万円・配当利回り3.5%以上・時価総額1000億円以上~

【おすすめポートフォリオ】では、おすすめの銘柄の組み合わせ(ポートフォリオ)の構築例をご紹介します。今回は「予算150万円・3銘柄・配当利回り3.5%」でポートフォリオを組んでみたいと思います。


なお、ポートフォリオの構築においては、東証プライム上場銘柄を対象とします。また業種が偏らないようにして、多少なりとも分散投資の効果が発現されることを狙います。



配当利回りが3.5%超える上場銘柄は466社

2025年11月27日時点で東証プライム上場で配当利回りが3.5%以上の銘柄をスクリーニングすると、466社が抽出されました。なお、配当利回り4%以上だと261銘柄、配当利回り5%以上だと66銘柄が抽出されました。



ポートフォリオの構築方針

今回は、配当利回りが3.5%以上で、さらに株価が安定推移しそうな銘柄でポートフォリオを構築します。

具体的には、株価4000~5000円、配当利回り3.5%以上、時価総額1000億円以上の銘柄を3銘柄選び、150万円程度でポートフォリオを構築します。



スクリーニングで抽出

銘柄を選びには、トレーダーズウェブの銘柄スクリーニングを活用します。なお、銘柄スクリーニングの使い方については【いまから銘柄選び】第2回「スクリーニングに挑戦しよう~配当利回り編~」を参考にしてください。


スクリーニングの設定は、市場は東証プライム、終値は4000円以上5000円以下、配当利回りは3.5%以上、時価総額は1000億円以上としました。その結果、18件が抽出されました。以下は該当した銘柄を時価総額の大きい順に並べたものです。




選んだのはこの3銘柄

・アマノ(6436):機械

株価4206円(2025年11月27日終値)


就業システム老舗の同社は、情報システムのソフト・クラウド事業、データセンターを核としたパーキングシステムのシステム提案・運営受託事業、クリーンシステムのロボット+クラウド事業を成長ドライバー3本柱として業績拡大をめざすとしています。


中期経営計画では、年平均5%以上の売り上げ伸長と ROE10%超の高効率経営を目標としています。さらに、連結配当性向40.0%以上を目標としていますので、安定成長と配当の増額が期待されます。



・ニッタ(5186):ゴム製品

株価4130円(2025年11月27日終値)


伝動用ベルト草分けである同社の26.3期1Qの営業利益は人件費や運賃の上昇、損失補償による一時的なコスト計上などがあり、減益となりましたが、26.3期上期の営業利益は、原材料価格上昇分の販売価格への転嫁が進んだことなどにより、小幅ながら増益となりました。引き続き半導体関連業種向けの販売回復なども期待されており、PER9倍台、PBR0.7倍という水準には投資妙味があると考えます。



・図研(6947):電気機器

株価4720円(2025年11月27日終値)


プリント基板CAD/CAMの国内最大手である同社の26.3期上期の営業利益は23.7億円(前年同期比2.1%増)と小幅ながら増益での着地となりました。併せて、創立50周年記念配当100円の実施により、期末配当予想を50円→150円(前期は50円)に修正することも発表。

期末配当だけでも配当利回りは3.2%前後となっています。来年の権利取りに向けて徐々に注目が集まると考えます。



この3銘柄を100株ずつ購入すると、総額は130万5600円(手数料等は考慮せず)となります。



最後に

今回は、アマノ、ニッタ、図研の3銘柄でポートフォリオを構築してみました。ただ、これらの銘柄以外にも魅力的な銘柄がスクリーニングで抽出されています。有名な会社としては、武田薬品工業(4502)、日本郵船(9101)、双日(2768)などです。紹介した3銘柄に投資してみるのもよいですし、自身で選択してみるのもよいと考えます。


日本株情報部長

河賀 宏明

証券会社、事業会社におけるIR担当・経営情報担当、FPや証券アナリスト講師などを経て2016年に入社。 金融全般に精通。証券アナリスト資格保有。 「トレーダーズ・ウェブ」向けなどに、個別株を中心としたニュース配信を担当。 メディア掲載&出演歴 株主手帳、日経CNBC「朝エクスプレス」、日経マネー

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