東京エレクトロンの株価が高値から半値に
半導体製造装置大手、東京エレクトロン(8035)の株価が軟調に推移しています。
2024年4月には4万円を上回る場面もありましたが、1年後の2025年4月1日には一時2万円を下回り、年初来安値を更新しています。
株価の調整でPERは20倍を下回る
株式投資では、注目を集めた銘柄が、人気離散により短期間で大きく水準を切り下げることは頻繁にあります。この下げ方を見ると、押し目でもなかなか買いを入れづらい状況です。
ただ、株価の下落により、PER(株価収益率)は20倍を下回ってきました。
PERが10倍台に入ってくると、少なくとも割高感は解消されます。そのことが必ずしも下げ止まりにつながるとは限りませんが、業績面からは売り込む理由が少なくなります。
なお、成長期待で買われていた銘柄がPER10倍以下にまで売り込まれるような事態が発生した場合、「割安だから買い」ではなく、期待が完全に剥落し、業績悪化に対する警戒が相当強いと捉えた方が良いケースが多いです。
東京エレクロトンで言えば、PER10倍水準が11425円(EPSは会社発表の1142.47円で計算)、20倍が22850円となりますので、そろそろ売り圧力が和らいでも良さそうなゾーンには入っています。15倍水準の17140円辺りまでで下げ止まるかどうかが一つの目安となります。
決算および株価の反応に要注目
株価を見る上での尺度はPERだけではありませんので、PERが20倍を割り込んだから株価は底打ちと判断するのは早計ではあります。ただ、割高感が払拭されてくると、好材料に対する反応が良くなり、悪材料に対する反応がマイルドになるといった動きが期待できます。
「これまでに比べると下げづらくなるかもしれない」との仮説を持ち、注意深く値動きを追っていけば、底打ちのタイミングを捉えることができるかもしれません。
東京エレクロトン株を推奨することを目的とはしていませんので、その点はご了承ください。むしろ、人気が離散した銘柄は株価が実力に対して妥当と思われる水準まで下げ続けることがある実例として取り上げています。「高PER銘柄の急変は突然に」の回でも成長期待の高い銘柄について触れましたが、人気になった銘柄はその反動も大きくなることがあります。
東京エレクトロンに関しては、この先に出てくる26.3期決算とそれに対する反応が注目されます。減益見通しを提示してきた場合にはEPSが減少しますので、それに伴いPERが上昇すれば妥当な水準がもう少し下とみなされる可能性があります。一方、増益見通しを提示してそれに対して株価も強い反応を見せるようであれば、底打ちに対する期待が高まってくると考えられます。