不動産投資は建物や土地などの現物を所有できる投資方法です。上手く投資できれば不労所得として家賃収入を得られることから、多くの方が不動産投資に興味を持っていたり、検討したりしています。
しかし、投資である以上、ポイントがわかっていないと損をする可能性もあります。そこで、本記事では不動産投資の初心者が気をつけるべき7つのポイントについて詳しく解説します。
今後の不動産投資を見据えて購入順序を考える
不動産投資を行う場合、投資用の不動産購入など多額な資金が必要となるため、金融機関からの融資が欠かせません。ただし、不動産の所有数を今後増やしたいと考えている場合は、不動産の購入順序や借入額を考える必要があります。
1回目の不動産投資で大きな借入をすると、それ以降に不動産を購入する際にローンの借り入れ枠(与信)が足らず、追加融資を受けられなくなる可能性があるからです。今後のプランも見据えて、1回目から慎重に不動産投資をしなければなりません。
購入物件は売却用か持ち続けるか?
購入物件が「売却用」なのか、持ち続けて「相続用」にするのかあらかじめ出口も考えておく必要があります。売却を視野に入れている場合は、物件の法定耐用年数と周辺エリアの路線価推移を調べておきましょう。
法定耐用年数とは、財務省令で定められている減価償却費の算定基準のことです。一方、路線価とは、遺贈もしくは贈与によって取得した財産の相続税もしくは贈与税の財産を評価する際に適用されます。
これらは政府が定めている建物と土地の評価基準にあたり、評価が高ければ融資額が高くなり、売却もスムーズに進む傾向にあります。そのため、これら2つの指標は忘れずに確認しておきましょう。
信用できる不動産会社を選別する
不動産投資は長期投資のため、不動産会社とは不動産購入後も長く付き合わなければなりません。そのため、下記の内容について事前に確認する必要があります。
● 扱う物件の種類
● サービス内容は充実性
● 実績の有無
● 自身との相性
また、不動産会社を複数比較しながら「一方的な会話になっていないか」や「親切な対応をしてくれる」かなど、営業マンの対応についても見定めることが大切です。
不正融資を疑う
住宅ローンは居住用の不動産購入のみに利用できるローンであり、投資用不動産の購入や購入した自宅を賃貸に出すことは禁止されています。しかし、不正融資であることを理解していながらも、金利が安いという理由で住宅ローンを提案してくる不動産業者がいるもの事実です。
不正融資が知られてしまうと残債の一括返済を求められ、不動産投資が破綻するという事態になりかねません。ローンを組むにあたっては金融機関や内容をしっかりと確認し、不正融資にならないよう注意が必要です。
不動産購入に関して家族の同意を得る
不動産購入は巨額の投資となり、不動産投資ローンの融資を受ける場合も家族に連帯保証人になってもらうケースも多々あります。
同意を得ていない場合はローン契約を締結できず、不動産購入できない可能性もあるため不動産購入時は早めに家族の同意を得ておきましょう。
物件のデータを重視する
見た目が古いアパートよりも綺麗なアパートの方が良い印象を与えられるのはいうまでもありません。しかし、見た目が綺麗だから入居してくれると判断するのは危険です。
入居者は建物の綺麗さだけでなく、駅やスーパーといった周辺環境や家賃とのバランスなども総合的に見ながら入居するか判断します。そのため、周辺エリアや過去の人口推移などの物件データを重視し、オーナーの好みや印象で物件を選ばないようにしましょう。
不動産投資の収益の使い道
不動産投資で得た収益の使い道についてもあらかじめ考えておきましょう。不動産投資で得た収益をすべて生活費に充てるのはおすすめしません。
不動産は物質的資産であり、自然災害やトラブルなどによって資産価値が損なわれるリスクがあります。トラブル解決のために急な出費が必要となった際、すぐに現金化できないと破産を招く可能性があります。
不測の事態に対応できるよう、不動産投資で得られた収益はキャッシュフローを軸に一部を再投資か貯蓄するほうが安全です。
まとめ
不動産投資を行えば、家賃収入として不労所得を得られます。ただし、投資用の不動産があれば収益を得られるという簡単なものではありません。
不動産を購入するために融資などを受けて多額の資金を確保する必要がありますし、そもそも入居者がいなければ家賃収入は得られません。
そのため「今後の不動産投資を見据えて購入順序を考える」や「信用できる不動産会社を選別する」などといった対策によってさまざまなリスクに備える必要があります。
不動産投資を失敗しないためにも今回ご紹介したポイントを押さえ、適切に取り組んでいきましょう。