緊迫するウクライナ情勢により、ロシアから事業撤退する企業が増えていく中、ついに2022年5月16日には、マクドナルドがロシアから完全撤退することが発表されました。今回のマクドナルドの発表では、株価には大きく影響はありませんでしたが、このように30年もの間営業を続けてきた世界的な大企業であっても、戦争や自然災害など不可抗力的な様々な事象によって、事業を縮小することも少なくありません。
特に米国株市場であれば、米国国内だけにとどまらず世界にまたがるグローバルな企業が数多く存在するため、世界における政治や経済について常にアンテナを張り、運用を行っていく必要があります。米国株投資がいくら少額から運用できるとは言え、損失はなるべく避けつつ利益を得たいと考えるのが一般的ではないでしょうか。また、同時に出費もなるべく避けたいというのが投資家たちの本音であると言えます。
引用:三井住友DSアセットマネジメント 日々のマーケットレポート
そこで本記事では、米国株投資のコストについて、必要資金や代表的な証券会社の米国株取引手数料などについて、投資初心者の方にもわかりやすく徹底解説していきます。
米国株投資に必要な資金
米国株投資が人気である背景には、少額から投資ができるということがあります。日本株であれば100株単位などで購入する必要があるため、最低単位で購入したとしても初期投資で数十万円必要となるのが当たり前ですが、米国株であれば、1株単位で取引することが可能であるため、数千円~数万円の資金があれば、株式を保有することができます。
具体的な数値で例を示すと、仮に1株5,000円の日本株と米国株が存在するとして、最低単位で購入する場合、日本株であれば5,000円×100株=500,000円の資金が必要となりますが、米国株であれば5,000円×1株=5,000円の資金で事足りるのです。
米国株投資にかかるコスト
米国株投資を行うためには、様々なコストがかかることを覚えておく必要があります。本項目では、前の項目で解説したような単純に株式を購入するための資金の他に必要となる代表的な次の2つのコストについて解説していきます。
● 取引手数料
● 税金
取引手数料
米国株投資を行いたいと考えた場合、証券会社を介して米国株の運用を行うこととなります。次の項目で詳細を掘り下げてご紹介していきますが、証券会社によって、取引手数料がかかってくることを覚えておきましょう。
税金
米国株取引では税金もかかります。基本的に米国株を売却して得ることができる利益に対しては、原則的に日本国内でのみ課税されることになります。税率は20.315%となっていますので注意しましょう。
さらに複雑なのは、米国株を保有していることによって得ることができる配当金にかかる税金です。こちらは、米国と日本どちらでも課税されることになるため(二重課税)、払いすぎた税金の還付を受けるために確定申告しなければなりません。確定申告をすることによって米国で徴収された10%分が還付されることになります。
代表的な証券会社の米国株取引手数料
米国株投資をはじめる際、どの証券会社を選ぶかによってかかる取引手数料は異なりますが、取引手数料だけでなく、取引可能銘柄数についても差があるため、代表的な証券会社の特徴や取扱銘柄数、取引手数料などを表にまとめてみましたので、参考にしてみてください。
上記表のように、取引銘柄数には大きな差があり、主にSBI証券や楽天証券、マネックス証券の3社であればおよそ4,500~5,200の幅広い銘柄の中から米国株を選ぶことができます。
しかし、取引手数料は各社大きくは変わらず、唯一DMM.com証券(DMM 株)が一律0円ということが突出していると言えるでしょう。もちろん、他にも証券会社を選定するための材料は様々なものがありますので、ご自身で各公式ホームページを参照し、最も自分に合った、自分が納得できる証券会社を選択することをおすすめします。
まとめ
米国株投資のコストについて、本記事では、必要資金や代表的な証券会社の米国株取引手数料などについて、投資初心者の方にもわかりやすく徹底解説してきました。
米国株を取引するためには、手数料や税金などがかかることをご理解いただけたのではないでしょうか。少額から取引することができるとは言え、様々なコストがかかることを念頭において、運用をしていきましょう。
次回は【米国株投資の成功例】について、ご紹介していきますので是非ご覧ください。