今回は電子部品大手のTDK(6762)、太陽誘電(6976)、村田製作所(6981)のPERを比較してみます。
電子部品株は今年に入ってAI関連銘柄としての注目度が高まり、株価が短期間で大きく上昇しました。一方、7月にはその反動が出てきて大きく売り込まれました。



3社の比較ではTDKのPERが相対的に低い
2026年9月2日の終値をもとにした3社のPERは以下のようになっています。

TDKが24.3倍、村田製作所が37.2倍、太陽誘電が40.4倍で、3社の比較ではTDKのPERが一番低くなっています。
太陽誘電と村田製作所は上方修正を発表
太陽誘電と村田製作所のPERが高めとなっていることに関しては、この2社が強みを持っている積層セラミックコンデンサー(MLCC)に対する期待値の高さが反映されていると考えられます。人気になっていた際には、そろって派手に上昇する場面が何度もありました。
また、太陽誘電と村田製作所は第1四半期決算発表時に、通期見通しを上方修正しています。太陽誘電が決算を発表したタイミングではAIブームに陰りが出ていましたので、上方修正を発表しても直後の反応は売りとなりましたが、それでも同業との比較では高めの評価がされています。
3社とも安値圏を脱したとは言い難い
次の表では、3社の足元の株価位置を整理しています。6月1日以降の高値・安値をつけた時期と、その時の株価を載せています。

村田製作所は高値から半値以下、太陽誘電は高値から3分の1近くまで水準を切り下げています。TDKはこの2銘柄に比べると下げの度合いはマイルドでしたが、これらより早く天井をつけており、調整の期間が長くなりました。
いずれも7月29日に売りが一巡しています。ただ、まだ安値圏を脱したとまではいえない状況です。
PER面では妥当な水準まで調整
太陽誘電は3社の比較ではPERが高いとは言え、40倍というのは割高すぎるというほどではありません。さらなる上方修正に対する期待も高いことを踏まえると、PER面では妥当な水準に落ち着いてきているようにも見えます。村田製作所にも同様のことが言えます。
一方、両銘柄とも高値をつけた後の下げの度合いが大きく、需給は悪化しています。値幅はともかく、日柄の調整はもう少し必要かもしれません。
TDKは20倍台のPERに割高感はありません。太陽誘電や村田製作所と比べると日柄の調整も進んでいます。株価の下落で電子部品株に対する市場の見方は厳しくなっていますが、その中で戻りの先導役になれるかどうか、今後の動きが注目されます。



