いまから投資信託

投資に興味はあるものの「証券会社の口座開設が面倒」という方に伝えたい、口座開設の体験談

投資信託協会が行った調査によると、投資信託を購入しない理由として「投資の知識が無い」が1位で全体の5割を超えることが分かりました。


筆者の周りで実際に投資をしている人の割合は2~3割程度です。

残り7~8割の投資をしていない知人・友人の意見を聞くと、上記の調査と同様に「知識が無いから不安」という意見とともに「証券会社の口座開設が面倒」という理由が挙がります。


投資未経験者のハードルとなっている「証券会社の口座開設」には、どのくらいの時間と手間がかかるのでしょうか?


今回は、投資未経験者の投資をしない理由や筆者の証券会社の口座開設の体験談、口座開設後にどのような投資をすれば良いのか、解説していきます。



投資をしない人の理由とは?

2023年に投資信託協会が行った「投資信託に関するアンケート調査報告書」によると、投資信託を購入したことがない人が購入しない理由は、1位が「投資の知識がない」(51.4%)、次いで「興味がない」(35.2%)、「損をしそうで怖い」(27.1%)でした。


「投資は知識が必要」と考え、アクションを起こせない人が多いという調査結果となりました。


しかし、金融広報中央委員会の「知るぽると」というサイトや金融庁が公開しているパンフレット「基礎から学べる金融ガイド」、このサイトのような民間企業が運営しているメディアによって基礎知識を身につけることは可能です。


「損をしそうで怖い」という回答も、「投資にはリターンがある一方でリスクもある」ことを知りリスクを軽減する方法もあわせて学ぶことで、投資に対する不安も払拭されるのではないでしょうか。


一方で、筆者の周りで投資をしない理由として最も多いのは「証券会社の口座を開設するのが面倒」「最初の一歩が踏み出せない」という意見です。


筆者も「投資を始めよう」と思ってから、実際に証券会社の口座を開設するまでに数カ月かかったため、気持ちは分かります。しかし投資をするにあたって証券会社の口座開設は必要不可欠です。


証券会社の口座開設には、どのくらい時間と手間がかかるのでしょうか?


ネット証券会社なら18時間で口座開設の手続きが可能?

筆者はネット証券会社の口座を3つ保有していますが、口座開設はスピーディーで「面倒」とは感じませんでした。


例えばマネックス証券の口座を開設した際には①メールアドレスの登録、②申し込みフォームの入力、③本人確認のためにスマートフォンで撮影という3つのステップで申し込みました。


翌日に口座開設が完了したというメールが届き、およそ18時間で口座開設ができました。

ただし、郵送での口座開設はオンラインより時間がかかるようです。


SBI証券・楽天証券も口座を開設しましたが、マネックスと同様にスムーズに口座開設ができました。ただし、メガバンクの銀行口座やネット銀行の口座を持っていない方は、銀行口座も開設する必要があります。



ネット銀行の口座開設が必要になることも

筆者が初めて証券会社の口座を開設したのは楽天証券です。

楽天証券では筆者のメインバンク(地方銀行)と連携が可能ですが、楽天銀行口座と証券口座連携サービス「マネーブリッジ」に魅力を感じました。


マネーブリッジでは、普通預金残高300万円以下の部分は年0.1%の優遇金利が適用されるといった特典があります。

日本銀行が2022年3月に公表した、普通預金の平均年利率は0.001%(定期預金は0.002~0.003%程度)ですので平均の10倍の金利です。


マネーブリッジのために、楽天証券とともに楽天銀行の口座も開設しました。

SBI証券は筆者がメインバンクにしている地方銀行に対応しておらず、SBI系列の住信SBIネット銀行の口座を開設しました。

楽天銀行と同様に連携サービスがあり、住信SBIネット銀行の普通預金を「SBIハイブリッド預金」に振り替えることで、SBI証券の株式・投資信託などの購入ができるようになります。


また、連携する銀行口座を開設することでポイントが貯まりやすいという証券会社もあります。

可能であれば証券会社と連携している銀行を開設することをおすすめしますが、「面倒」と感じる方はまず証券会社の口座を開設してみましょう。



証券会社の口座開設をした後はどうすれば良い?

証券会社の口座や銀行の口座開設が終わった後は、一体どうすれば良いのでしょうか?


「投資の知識が無いから、どうすれば良いのか分からない」という方はまずつみたてNISA口座の開設を検討してみましょう。


つみたてNISAは少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。

通常20.315%かかる売却益への税金がかかりません。


つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準・頻繁に分配金が支払われないといった長期・積立・分散投資に適した投資信託・ETFに限定されています。よって投資初心者にも取り組みやすい方法といえます。


まずは口座開設から

「投資の知識が無い」「口座開設が面倒」という理由で「とりあえず預金している」という方は少なくありません。


ネット証券の口座開設で、まずは最初の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。


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ファイナンシャル・プランナー/ライター

田中 あさみ

大学在学中に2級FP技能士の資格を取得。会社員を経て独立し、金融・投資・相続・法律などの記事を執筆している。 自身でも米国株やETF・投資信託等を運用中。

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