週明けの日経平均は3日ぶりの反落
週明けの日経平均は3日ぶりの反落。買い材料に乏しいなか、関税交渉への不透明感やETFの分配金ねん出売りへの警戒感、企業業績の下方修正懸念などを嫌気した売りが優勢となりました。朝方はプラス圏に浮上する場面もありましたが、次第に下方向へ勢いがつくと3ケタ安が定着。大引けにかけて下げ幅を広げる展開となりました。
東証プライム市場の売買代金は概算で3兆4,300億円。値上がり銘柄数597に対して、値下がりは968銘柄と、値下がり優位の展開でした。業種別では、サービス業、小売業、陸運業などが上昇した一方、銀行業、非鉄金属、鉄鋼などが下落しました。
個別では、好調な四半期決算や外資系証券による目標株価引き上げを受けてディスコ(6146)が大幅反発。良品計画(7453)も同様に目標株価引き上げが好感されました。キャピタル・リサーチの大量保有が材料視された円谷フィールズHD(2767)が大幅に上値を伸ばしたほか、眼鏡ブランド「Zoff」を展開するインターメスティック(262A)が堅調でした。一方、アスクル(2678)は今期の連続2ケタ減益見通しが嫌気され、プライム市場で値下がり率トップとなりました。安川電機(6506)は先週末に発表した下方修正が嫌気され、10%を超える下落率となりました。
週足でみるディスコの株価推移
図表は、ディスコ(6146)の2024年2月からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線です。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。
大局的には、2024年7月の最高値(68,850円)を起点とした調整局面で、今年1月高値(53,680円)までの中間反騰を挟んだ二段下げの下落相場が確認できます。
一方、4月安値(22,640円)をつけた週のローソク足は長い陽線を形成し、底入れのサインとなりました。13週移動平均線を上回った後は26週移動平均線下で短期的なもみ合いがありましたが、再び戻りを試す動きにつながりました。
直近では、再び長い陽線を形成し、長期の52週移動平均線超えまで水準を切り上げる展開となっています。さらに注目ポイントは、最高値を起点に今年1月高値を通る抵抗線を上回る局面が期待できるようになってきた点です。先週のローソク足は陰線でしたが、今週以降で明確に上回る動きにつながるかが焦点となります。
ただ、今年1月高値前後の水準まで上昇したことで戻り待ちの売り圧力が強くなることや、RSI(9週ベース)が買われ過ぎの水準まで上昇していることもあり、短期的には上昇一服も想定できる局面です。
13週移動平均線はすでに上昇に転じていますが、26週移動平均線や52週移動平均線は依然として下落基調にあります。そのため、短期的な調整に入った場合は、26週移動平均線までの押しは想定する必要があります。
いずれにしても、52週移動平均線を上回るまでの上昇となったことで、今後は13週移動平均線が26週移動平均線を上回るゴールデンクロスの買いシグナルの点灯が期待できそうです。
短期底を切り上げながら今年1月高値を上回る状況になった場合、下落相場から上昇相場に転じたことになり、最高値更新が視野に入ることになるでしょう。