株に投資してみたいが、どの株を買ってよいのかわからないという人は多いと思います。【いまから銘柄選び】では、投資を始めようと考える人たちに向けて、様々なアプローチの銘柄選びの方法をご紹介します。
第9回は旬な話題をビジネスに取り込んだことなどをリリースし、株価が大きく反応した会社の事例をご紹介します。
サイジニア(6031) ChatGPT
インターネットメディア事業やインターネット広告代理事業などを行う同社は1月26日に、グループ会社のZETAが、「ZETA SEARCH」のチャット拡張オプションである「ZETA SEARCH CHAT EXTENSION」をアップグレードし、ChatGPTに対応したと発表しました。
ChatGPTの採用でチャットボット特有の機械的なやり取りがスムースな会話形式となり、入力情報に基づいて最適な情報を提案する「ZETA SEARCH」の技術との掛け合わせによって、店舗スタッフやオペレーターとの会話のようなコミュニケーションの実現が期待できるとしています。
ChatGPTについてはコラム「会話は人そのもの 話題の「ChatGPT」とは?」で詳しく説明していますので、ご参照ください。
同社の株価は1月26日に窓を開けて急騰しています。
ポート(7047) ChatGPT
就職活動、リフォーム、カードローンの3分野のネットメディアを軸に運営を行っている同社は、1月30日にChatGPTを活用し、エネルギー領域を中心に、ユーザーの成約率向上に向けて様々な施策の検証を開始すると発表しました。
ちょうど各種メディアでChatGPTが大きく取り沙汰されはじめた時期と重なったこともあり、同社株には買いが向かいました。
gumi(3903) NFT
スマホゲームを開発・運営など行うgumiは2021年3月17日に、同社が出資するdouble jump.tokyo(東京都新宿区)が、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)とブロックチェーン技術を活用したコンテンツ開発での協業を開始すると発表しました。
その後もdouble jump.tokyoが、同年3月26日にバーチャル空間におけるNFTの取り扱いに関して共同研究を開始したことや、同年4月22日にNFT関連のDapperLabs社と提携したことなどを発表しました。
NFTとは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」であり、代替不可能性や所有者などの記録の改ざんが困難であることなどの特徴があります。
同社株の3月17日の終値は799円でしたが、4月22日の終値1362円となり、563円上昇しました。この時期はNFTに関する話題がまだ少なかったと思いますので、珍しさもあり投資家の買いが向かったと考えられます。
アエリア(3758) NFT
スマホ向けゲームの展開などを行う同社は2021年3月31日14時に、連結子会社のサクラゲートが、世界初・音楽専門のNFTマーケットプレイス「The NFT Records」を全世界に向けてスタートすると発表しました。音楽アーティストやレコードレーベルが保有する楽曲をNFT化するということで、話題を集めました。
この発表を受けて株価は大きく上昇しました。
まとめ
今回はChatGPTとNFTに関連したリリースを行った4社をご紹介しました。旬な話題に関する発表を行った場合、株価は大きく反応しやすいといえます。もちろん一時的な反応で終わることが多いのですが、そこが起点となり上昇が続く場合もあります。
株式投資では、様々な話題に敏感になることが勝つ近道になります。日頃からアンテナを張り巡らし、話題を収集することを心がけていただければと思います。