株に投資してみたいが、どの株を買ってよいのかわからないという人は多いと思います。【いまから銘柄選び】では、投資を始めようと考える人たちに向けて、様々なアプローチの銘柄選びの方法をご紹介します。
第12回は銘柄スクリーニングを使用して株価も業績も上向きな銘柄を探します。
まず注目するのがトレンドです。25日と100日の移動平均線がどちらも上昇している銘柄を抽出します。これは株価が上向きかどうか判断するものです。
次に業績が上向きかどうかについて、売上高成長率と経常増益率が伸びているかで判断します。では、スクリーニングを開始します。
項目の設定
今回もトレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングを使用します。
トレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングのページには37の項目があります。今回は、トレンドが上向き銘柄を探しますので、「12:トレンド(25日)」と「15:トレンド(100日)」について、以下のように「上昇」と設定します。なお、ここの項目については右のチェックボックスにチェックは入れません。
次に、業績に関して設定します。「35:売上高成長率」と「36:経常増益率」を以下のように20%以上とします。ここでは、右のチェックボックスにチェックを入れてください。
追加設定
今回は安定的に業績が拡大し、株価も上昇するような銘柄を探します。中小型よりも一定の規模以上の銘柄が好ましいですので、以下の2項目を追加で設定します。
「1:市場」は東証プライムとします。
「28:時価総額」は1000億円以上とします
スクリーニング結果
これらの条件を設定すると、25銘柄(2023/3/30更新時点)が抽出されました。以下は抽出された25銘柄を経常増益率の高い順に並べたものです。
1位は、販促分野におけるAI(人工知能)を活用したサービスの開発・提供を行うAppier Group(4180)。23.12期は売上収益の拡大ならびにコスト構造の改善を進めることで大幅な増益を見込んでいます。
2位は2007年に阪急百貨店と阪神百貨店の経営統合により誕生したエイチ・ツー・オー リテイリング(8242)。2023年2月度の百貨店事業全店売上高は前年同月比30.9%増と大幅に増加しました。インバウンド需要が回復していることもあり、今後も堅調な業績推移が期待されます。
3位は「ハローキティ」などキャラクター商品の企画・販売、ライセンス事業を展開するサンリオ(8136)。
23.3期通期の会社予想の連結営業利益は129億円(前期比5.1倍)と大幅な増益になる見込みです。3Q累計期間において、海外および国内需要が計画の想定を上回り堅調に推移しています。また、物販事業、ライセンス事業ともに大幅な増益でした。コロナ禍の反動もあり、来期以降のさらなる業績拡大が見込まれます。
そのほか、7位のソシオネクスト(6526)、12位のアドバンテスト(6857)、24位のレーザーテック(6920)など半導体関連が抽出されました。また、5位の寿スピリッツ(2222)、16位のマツキヨココカラ&カンパニー(3088)などインバウンド関連も抽出されています。
最後に
今回のスクリーングはトレンド、業績ともに上向きな銘柄を抽出しています。中長期の視点での銘柄選びにぴったりですので、投資初心者にもおすすめできるスクリーニングです。ぜひ試してみてください。