株に投資してみたいものの、どの株を買ってよいのかわからないという人は多いと思います。【いまから銘柄選び】では、投資を始めようと考える人たちに向けて、様々なアプローチの銘柄選びの方法をご紹介します。
今回は、大型優良かつ低リスクの銘柄をスクリーニングで探してみます。なお、今回もトレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングを使用します。
定番スクリーニングを活用
トレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングには自動で条件が設定される定番スクリーニングがあります。今回は、そのなかの「大型優良」を基本として、そこから一部の条件を入れかえます。
定番スクリーニング「大型優良」を選択すると4つの条件(市場、時価総額、売上高成長率、経常増益率)を設定しますと出てきますのでOKをクリックしてください。
上記の設定が終わると、以下のように4つの項目(01:市場、28:時価総額、35:売上高成長率、36:経常増益率)が自動で設定されます。
「01:市場」は東証プライムと設定されます。
「28:時価総額」は5000億円以上と設定されます。
「35:売上高成長率」は10%以上と設定されます。
「36:経常増益率」は5%以上と設定されます。
今回は、「35:売上高成長率」の条件は使用しませんので、左と右の両方チェックを以下のように外してください。
そして、「09:β」の条件を追加してください。「09:β」ですが、ます左と右の両方チェックを入れて、その後に0.5以下と入力して下さい。
ここで設定するβは、全体相場(TOPIX)と比較してリスクが高いか低いかを判断する指標です。
βが1より大きければβを算出するときに使用した株価指数(ここではTOPIX)よりもリスクが高い(ハイリスク・ハイリターン)となり、 1より小さければβを算出するときに使用した株価指数よりもリスクが低い(ローリスク・ローリターン)と判断できます。
今回、βは0.5以下としましたので、過去の実績からTOPIXよりも値動きが緩やかな銘柄が算出されます。この条件が今回のスクリーニングの肝となります。
この条件でスクリーニングを行うと2024/6/20更新時点では17銘柄が抽出されました。以下は抽出された銘柄をβの低い順に並べたものです。
では抽出された銘柄を簡単にみてみます。
1位は、冷凍品など食材販売の「業務スーパー」をFC展開する神戸物産(3038)
6月13日に発表した24.10期上期(11-4月)の連結営業利益は177億円(前年同期比25.4%増)でした。新規出店と既存店への商品出荷が好調に推移したとしています。
円安の逆風はありますが、物価高による生活防衛意識の高まりという追い風もあり、堅調な業績が続いています。
2位は、半導体パッケージ大手の新光電気工業(6967)
5月に25.3期通期の連結営業利益予想を440億円(前期比77.3%増)にすると発表しました。今期については、営業体制のいっそうの強化に努め、市場環境の変化を的確に把握し、積極的な受注活動を展開することなどにより売り上げ確保をはかるとしています。
前期の業績は大きく落ち込みましたが、今期は業績回復が見込まれています。来期以降のさらなる業績回復にも期待できます。
3位は乳酸生菌飲料主力のヤクルト本社(2267)
5月に25.3期通期の連結営業利益予想を685億円(前期比8.0%増)にすると発表しました。今期については、飲料および食品製造販売事業部門(日本)において、乳製品については「ヤクルト」シリーズを最重点ブランドとし、各種販売チャネルの強化を図るとしています。
同社の先行きに関しては、ヤクルト1000や中国事業の失速を懸念する声も出ており、見方は分かれています。
最後に
今回は、大型優良かつ低リスクの銘柄を探してみました。比較的安定した株価推移となることが期待されるこれらの銘柄はのんびり保有するのに適しています。長期保有目的の銘柄選びの参考にしていただければと思います。