株に投資してみたいものの、どの株を買ってよいのかわからないという人は多いと思います。【いまから銘柄選び】では、投資を始めようと考える人たちに向けて、様々なアプローチの銘柄選びの方法をご紹介します。
日経平均は2024年8月5日に暴落。当日の下げ幅は1987年10月20日の「ブラックマンデー」を上回る4451円安となりました。その後は落ち着きを取り戻してはいるものの、8月23日時点で4万円の大台回復には至っていません。このタイミングで、トレーダーズ・ウェブの銘柄スクリーニングの定番スクリーニング「大型優良」で銘柄を抽出したいと思います。
定番スクリーニングを活用
定番スクリーニング「大型優良」を選択して下さい。すると4つの条件(市場、時価総額、売上高成長率、経常増益率)を設定しますと出てきますのでOKをクリックしてください。
上記の設定が終わると、以下のように4つの項目(01:市場、28:時価総額、35:売上高成長率、36:経常増益率)が自動で設定されます。
「01:市場」は東証プライムと設定されます。
「28:時価総額」は5000億円以上と設定されます。
「35:売上高成長率」は10%以上と設定されます。
「36:経常増益率」は5%以上と設定されます。
このスクリーニングを行うことで、東証プライム上場で時価総額が大きな増収増益の会社を抽出することができます。
なお、2024/8/22更新時点では38銘柄が抽出されていました。このままでもよいのですが、もう少し銘柄数を絞るため、設定項目の値を変更したいと思います。
設定項目の値を変更と表示項目の調整
銘柄を絞るために今回は時価総額を5000億円以上から1兆円以上に変更します。
この条件で再度スクリーニングを行うと24銘柄が抽出されていました。以下は抽出された銘柄を経常増益率の高い順に並べたものです。
抽出結果の確認
前回(2024年2月19日時点)の定番スクリーニング「大型優良」での銘柄抽出結果では、コロナ禍で業績を落としていた空運業や陸運業、円安の追い風がった輸送機器が目立ちましたが、今回は電気機器が多いものの、前回ほど業種の偏りはない印象です。では、上位をみていきます。
1位は前回は抽出されていなかった大成建設(1801)となりました。8月9日に発表された25.3期1Q決算は大幅な増収で黒字転換となる良好な決算となりました。土木事業が、増収に加え連結子会社の利益率好転により完成工事総利益が増加したことから、大幅な増益となったことが寄与しました。今後も利益率改善が続くとすれば、さらなる株高が期待できます。
2位は前回抽出されていなかった国内製薬大手の大塚ホールディングス(4578)となりました。8月1日に子会社を通じて米ジュナナ・セラピューティクスを買収すると発表。買収によって獲得した低分子阻害剤「JNT-517」により大塚製薬のポートフォリオを拡大させるとしていますので、今後の種益貢献が楽しみです。
3位は前回抽出されていなかった半導体検査装置でアドバンテスト(6857)となりました。8月1日にSoC(システムオンチップ)テスタ需要の急増を受けて、25.3期通期の連結営業利益予想を引き上げています。事業環境は良好であることから、さらなる上振れに期待したいところです。
最後に
大型優良のスクリーニングですので、前回と同様に知名度の高い銘柄が多く抽出されました。なお、前回、今回ともに抽出された銘柄は、野村ホールディングス(8604)、日本航空(9201)、ゼンショーホールディングス(7550)、シスメックス(6869)、オービック(4684)などとなっています。安定してこのスクリーニング結果に出てくる銘柄に注目してみるのも有効と考えます。