週明けの日経平均は大幅反落
週明けの日経平均は大幅反落。先週末の米国市場での半導体株の大幅下落を嫌気する展開となりました。後場寄り直後には5万円を下回る場面もありましたが、半導体株以外の主力株の一角が買われ、指数の下支えとなりました。市場全体の動向を示すTOPIX(東証株価指数)は連日で史上最高値を更新しました。
東証プライム市場の売買代金は概算で5兆1,100億円。値上がり銘柄数1,218に対し、値下がり346銘柄と、値上がり優位となりました。業種別では、陸運、銀行、輸送用機器などが上昇した一方、非鉄金属、鉄鋼、電気機器などが下落しました。
個別では、証券会社の目標株価引き上げを受けてイオン(8267)が7%を超える上昇。決算を材料に神戸物産(3038)や丹青社(9743)が急伸しました。日銀会合で利上げが実施されるとの見方が一段と強まり、三菱UFJ(8267)や三井住友(8267)など銀行株が軒並み高。JR東日本(9020)やJR東海(9022)など鉄道株の動きが良かったほか、トヨタ自動車(7203)は大幅続伸となりました。一方、ソフトバンクG(9984)が6%安。キオクシア(285A)、ソシオネクスト(6526)など半導体株の多くが大きく売られたほか、フジクラ(5803)など電線株も大幅安。TDK(6762)や村田製作所(6981)なども弱く、ハイテク株の手がけづらさが意識されました。
週足でみるトヨタ自動車の株価推移
図表は、トヨタ自動車(7203)の2023年1月旬からの週足のローソク足に加え、13週・26週・52週移動平均線を挿入したチャートです。下位は、売られ過ぎや買われ過ぎ、勢いなどをみるオシレータ系指標で代表的な相対力指数のRSI(9週ベース)の推移です。

2023年3月安値(1,764円)から二段上げの大きなトレンドが発生しました。上場来高値となった2024年3月高値(3,891円)からの大幅な調整は、2024年8月急落時の安値(2,183円)でいったん底打ちとなりました。
2024年8月安値からの反発局面では、下落基調にあった13週移動平均線や26週移動平均線を上回り、一時は52週移動平均線上に浮上する強い動きがみられました。
一方、下落基調に転じた52週移動平均線で頭を抑えられ、戻り高値を切り下げる展開となる中、今年4月の急落がダメ押しとなり、再び底打ちにつながった経緯があります。
ポイントとなったのは、今年4月安値(2,226.5円)が2024年8月安値(2,183円)を下回らなかったことです。
そんな状態を保ちながら、今年7月には52週移動平均線を上回る長い陽線を形成。RSI(9週)は中心の50%水準を超え、強気ゾーンに入りました。今年8~9月にかけては、13週移動平均線が26週移動平均線や52週移動平均線を上回るゴールデンクロスの強気シグナルが点灯しました。
その後、短期的な調整があっても13週移動平均線上から再び上昇。先週の陽線による上昇によって、抵抗線となる2024年12月高値(3,220円)を明確にブレイクしたことが確認できます。ゴールデンクロスに続く、強気シグナルです。
そして週明けも堅調に推移し、上値追いの展開となりました。当面は上場来高値を目指す展開が予想されます。



