小僧寿しを運営する「KOZOホールディングス」といきなり!ステーキを展開する「ペッパーフード」は、株主優待が復活したとして注目されています。今回は、両銘柄の株主優待について、復活時期や優待内容、いつ届くのか、具体的な使い方に加え、株価推移や利回りなどについても詳しく解説します。
KOZOホールディングス(9973)
KOZOホールディングスは、持ち帰り寿司チェーン「小僧寿し」を運営・フランチャイズ展開する企業です。その他、居酒屋、ラーメン、鶏料理店などの飲食店の運営、調理・宅配などのデリバリー事業など、飲食関連事業を複数展開しています。
株価下落の理由は上場廃止?
2025年11月時点の株価は約25円です。2007年までは1000円を超える値が付くこともありましたが、業績悪化により2009年には100円台まで急落しました。その後、業績悪化が続き、2016年以降は赤字経営に転じたことで、株価は100円を下回る低迷が続きます。
2018年以降は債務超過による上場廃止の危機に陥りましたが、2020年に事業再編とコロナ禍による宅配事業拡大で業績回復し、約20円だった株価は、一時は約90円まで回復しました。しかし、赤字経営は未だ続いており、2023年には再び約20円まで下落しています。
株主優待のお食事券はいつ届く?
KOZOホールディングスの株主優待は、毎年12月末の権利確定日に、100株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、お食事券と優待クーポンです。
株主優待は毎年3月半ば頃に届きます。保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

株主優待の使い方と復活後の拡充内容
株主優待は、「小僧寿しアプリ」を介して、グループ各店舗もしくはECサイトにて利用可能です。郵送で届く株主優待コードを小僧寿しアプリに登録することで、お食事券を入手することができます。ただし、小僧寿しアプリには1つの株主優待コードしか登録できないため、複数名義をまとめて利用することはできません。
KOZOホールディングスの株主優待は、2018年6月に廃止されましたが、2022年12月に復活しました。さらに、2023年12月末の権利確定日より、店舗だけでなくECサイトでも利用可能になり、使い勝手が良くなりました。
配当金は無配当
KOZOホールディングスの2025年度の配当金は、無配当となる予想です。
KOZOホールディングスの利回り
1株25円で100株購入した場合、投資金額は2500円です。配当金はありませんが、株主優待として約500円相当の優待クーポンが贈呈されるため、優待利回りは約20.0%になります。
保有株数に応じた優待利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

ペッパーフードサービス(3053)
ペッパーフードサービス(以下、ペッパーフード)は、お手頃価格でステーキが楽しめるステーキ専門店「いきなり!ステーキ」を運営する企業です。その他にも、ステーキ店やとんかつ専門店、すき焼き専門店など複数の飲食店の経営や、業務用調味料や冷凍チルド商品の販売なども行っています。
株価変動は小さめの傾向
2025年11月時点の株価は約180円です。2017年の株価は約7200円の高値が付きましたが、2018年から2020年にかけて緩やかに下落し、2021年には約300円まで下落しました。その後の株価変動は比較的小さく、約200円前後でほぼ横ばいに推移しています。
株主優待は自社商品かお食事券か選択
ペッパーフードサービスの株主優待は、毎年6月末と12月末の権利確定日に、500株以上の株式を保有する株主に対して、保有株数に応じて贈呈されます。贈呈される株主優待の内容は、自社商品かお食事券か選択可能です。
保有株数に応じて贈呈される株主優待の内容は、下記の一覧表をご確認ください。

株主優待はいつ届く?復活したのはいつ?
6月末の権利確定日分の株主優待は、毎年8月頃に申込書が届き、10月下旬頃に選択した自社商品もしくはお食事券が届きます。また、12月末の権利確定日分の株主優待は、翌年2月頃に申込書が届き、4月下旬頃に選択商品が届きます。
ペッパーフードは2022年12月に株主優待を廃止していますが、株価下落の影響を受け、2024年12月に復活しました。さらに、復活に伴い、これまで12月末の権利確定日のみ年1回の贈呈を、6月末と12月末の年2回の贈呈に、優待内容を拡充しています。
配当金は無配当
ペッパーフードサービスの2025年度の配当金は、無配当となる予想です。
ペッパーフードサービスの利回り
1株180円で500株購入した場合、投資金額は9万円です。配当金はありませんが、株主優待として約6000円相当の自社商品またはお食事券が贈呈されるため、優待利回りは約6.7%になります。
保有株数に応じた優待利回りの一覧は、下記の表をご参考ください。

まとめ
KOZOホールディングスとペッパーフードは、どちらも業績悪化の影響で過去に株主優待を廃止していますが、復活と同時に使い勝手を良く拡充したことで投資家から注目を集めています。
ただし、どちらも無配当が続いている点と、業績・株価ともに回復の兆しがいまだ見られない点はデメリットです。使い勝手の良さと優待利回りの高さがともに魅力的な銘柄なので、リスクを理解した上で、投資先として検討してみてはいかがでしょうか。


