ドル円相場には、「ドル高・円安8年サイクル」が観測されており、2015年6月の高値125.86円から8年後の2023年6月の151.73円処が時間と価格の目安とされていました。
8年サイクルは、4年置きのワールドカップや冬季オリンピック、そして、米国の中間選挙に対応しています。
■ドル高・円安8年サイクル
・1974年:306.90円
・1982年:278.50円
・1990年:160.35円 (※1989年消費税3.0%)
・1998年:147.64円 (※1997年消費税5.0%)
・2007年:124.14円 (※2006年から1年ずれ)
・2015年:125.86円 (※2014年消費税8.0%)・・・2007年の高値に対応
・2023年:151.73円(※2019年消費税10.0%)・・・1998年の高値に対応
■ドル円のエリオット波動分析
・第1上昇波動:75.32円~125.86円 (+50.54円)
・第2調整波動:125.86円-101.19円
A波動:125.86円-99.02円(半値押し)
B波動:99.02円-118.66円
C波動:118.66円-101.19円
・第3上昇波動:151.73円(=101.19円+50.54円)※第1波動=第3波動
しかしながら、2022年10月21日に高値151.95円を付けて、FEDピボット(FRBの利下げ転換)やBOJピボット(日銀の利上げ転換)への思惑から、ドル安・円高が進行しています。
すなわち、2006年の本来のピークアウトが2007年に1年ずれたことで、2015年、2023年とずれていたピークアウトが、本来の2022年に戻った可能性が高まりつつあります。
ピークアウトが昨年2022年10月だったのか、あるいは今年2023年6月頃かは今のところ不明ですが、151.95円を頭とする「ヘッド・アンド・ショルダー」(※ネック・ライン:130.41円・130.58円)が完成しつつあることで、151.95円でのピーク説が有力になっています。
しかし、2023年1月3日の129.52円までの下押しは、東京市場が休場で閑散取引の中で、ネック・ライン割れという「チャート崩し」の可能性も残されていますので、今後の動向を見極めることになります。
第3上昇波動が151.95円で終了し、第4調整波動の目処は、第1波動(75.32円~125.86円)の終点である126円処となります。
また、「ヘッド・アンド・ショルダー」や「V計算値」による下値目標値は、108.87円となります。
そして、2030年のドル高・円安ピークに向けた第5上昇波動で、目標値1)160.35円(1990年4月の斜行三角形の起点)や2)176.40円(逆ヘッド・アンド・ショルダーの目標値)を目指す展開を予想します。
ドル高・円安を先導してきた米連邦準備理事会(FRB)の金融政策正常化の道筋は以下の通りとなっています。
■2022年のFF金利引き上げ
・第1次 3月16日:0.25-0.50% (+0.25%引き上げ)
・第2次 5月4日:0.75-1.00% (+0.50%引き上げ)
・第3次 6月15日:1.50-1.75% (+0.75%引き上げ)
・第4次 7月27日:2.25-2.50% (+0.75%引き上げ)
・第5次 9月21日:3.00-3.25% (+0.75%引き上げ)
・第6次 11月2日:3.75-4.00% (+0.75%引き上げ)
・第7次 12月14日:4.25-4.50% (+0.50%引き上げ)
■2023年のFF金利引き上げ見通し
・第8次 2月1日:4.50-75% (+0.25%引き上げと仮定)
・第9次 3月22日:4.75-5.00% (+0.25%引き上げと仮定)
・第10次 5月3日:5.00-25% (+0.25%引き上げと仮定)
・第11次 6月14日:5.00-25% (据え置きと仮定)
・第12次 7月26日:5.00-25% (据え置きと仮定)
・第13次 9月20日:5.00-25% (据え置きと仮定)