あの時あの動き、過去から学ぶ

第9回【あの時あの動き、過去から学ぶ】消費増税と円安

お金は、金利の低い国から高い国へ移動します。そして、税金の高い国から低い国へ移動します。

国家の税制の変更は、当該国の景気変動と外国資本の流出入に影響を及ぼしますので、為替変動要因となります。

税率の引き上げは、当該通貨の売り要因、引き下げは買い要因となります。


ドル・円は、過去4回の消費税引き上げを受けて、円安に反応しています。


1989年4月、竹下内閣は、消費税(3.0%)を導入しました。

ドル・円は、翌年1990年4月にかけて、160円35銭まで上昇しました。


1997年4月、橋本内閣は、消費税を3.0%から5.0%へ引き上げました。

ドル・円は、翌年1998年8月にかけて、147円64銭まで上昇しました。


2014年4月、安倍内閣は、消費税を5.0%から8.0%へ引き上げました。

ドル・円は、翌年2015年6月にかけて125.86円まで上昇しています。


2019年10月、安倍内閣は、消費税を8.0%から10.0%へ引き上げました。

ドル・円は、翌年2020年2月にかけて112.23円まで上昇しています。

 

そして、消費増税の翌年のドル高・円安は、ドル・円相場の高値8年サイクルに対応しています。

ドル・円相場は、8年サイクルで高値をつけています。

・1974年:306.90円

・1982年:278.50円

・1990年:160.35円

(※1989年に消費税3.0%が導入されました)

・1998年:147.64円

(※1997年に消費税が5.0%に引き上げられました)

・2007年:124.14円(※2006年から1年ずれ)

・2015年:125.86円

(※2014年に消費税が8.0%に引き上げられました)

 

2022年夏の時点で、ドル円相場は140円に迫る上昇トレンドを形成しています。

ドル円の8年サイクルでの高値は、2023年となっており、相場水準の目処は、エリオット波動により算出されます。


・第1上昇波動:75.32円~125.86円 (+50.54円)

・第2調整波動:125.86円-101.19円

A波動:125.86円-99.02円(半値押し)

B波動:99.02円-118.66円

C波動:118.66円-101.19円

・第3上昇波動:151.73円=101.19円+50.54円(※2023年に向けた上昇トレンド)

・第4調整波動:151.73円~130.00円

・第5上昇波動:176.40円(※2031年:逆ヘッド・アンド・ショルダーの目標値)

 

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為替情報部 アナリスト

山下 政比呂

証券会社で株式・債券の営業、米系銀行で為替ディーラー業務(スポット、スワップ、オプション)に従事。プライベートバンクでは、為替のアドバイサーとして円資産からドル建て資産への分散投資を推奨してきたドル高・円安論者。 「酒田罫線法」「エリオット波動分析」「ギャン理論」などのテクニカル分析をベースに、ファンダメンタルズ分析との整合性を図り、相場観を構築。 ウォール街の格言「ゴルフと相場は、どちらもタイミングが全て」に出合い、ゴルフと相場の共通項を模索中。 2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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