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ドル円、1カ月ぶりに155円を割り込む
今週のドル円相場は上値が重い展開となりました。前週末には良好な12月米雇用統計をきっかけに米長期金利が急伸すると全般ドル買いが進んだ流れに沿って、一時158.87円と昨年7月12日以来約半年ぶりの高値を付けていました。ただ、今週発表の12月米卸売物価指数(PPI)や12月米消費者物価指数(CPI)の結果を受けて、米インフレ再加速への懸念が和らぐと米長期金利の低下とともにドル売りが進行。17日のアジア市場では一時154.98円と昨年12月19日以来約1カ月ぶりの安値を付けています。
*Trading Viewより
また、今週は複数の国内メディアから「日銀は来週の金融政策決定会合でトランプ次期米政権の影響が限定的なら利上げの公算大」、「日銀は来週23-24日に開く金融政策決定会合で、追加利上げを検討」、「日銀金融政策決定会合で、9人の政策委員の過半が追加利上げを支持する見通し」との観測報道が伝わりました。これにより、23-24日の日銀金融政策決定会合について、アナリストの予想は「0.25%の利上げ」に。市場は追加利上げを織り込んでいる状況です。
*Trading Viewより
このほか、16日にはウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事が「3月利下げの可能性が排除されるとは考えていない」「インフレの動向次第では今年最大3-4回の利下げがあり得る」などと発言しており、14日に一時4.8069%前後と2023年11月以来の高水準を付けていた米10年債利回りが4.55%台まで低下しています。
投機筋の円売りポジション、拡大
米商品先物取引委員会(CFTC)が発表する建玉報告を見てみると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円のポジションは7月2日に18万4223枚の円売り越し=ドル円のロングとなり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録しました。ただ、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが続き、9月24日時点の投機筋のポジションは6万6011枚の円買い越し=ドル円のショートとなり、2016年10月以来の高水準を付けました。
*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
しかしながら、この動きはさらに一転二転します。11月12日には6万4902枚の円売り越し=ドル円のロングになったかと思えば、13日に発表された12月10日時点の建玉報告によると、2万5752枚の円買い越し=ドル円のショートに再び振れています。もっとも、17日(日本時間18日早朝)に発表された1月14日時点の建玉報告によると、円売りポジションは2万9411枚と前の週から9222枚増えています。
ドル円のロングは引き続き維持
私は「高市氏勝利」と「年末ラリー」を期待して、9月26日にドル円を「144.655円」でロングしていました。「石破ショック」でロスカットを覚悟していましたが、設定した水準を割り込むことはなく、するすると上げてしまいました。正直、早々にロスカットになると思っていました。
その後、12月5日には「150.325円」で追加ロングしていますが、これは11月15日の高値156.75円の突破を期待してのポジションメイク。平均コストは「147.49円」となっています。年末年始を挟むこともあり、心理的に「いったんポジションをスクウェアにしたい」との想いもありましたが、11月15日の高値を上抜けているため、「やっぱり7月3日に付けた約37年半ぶりの高値161.95円突破を狙いたい」との考えからポジションは維持しています。
なお、ストップロスの設定についてはドル円の日足チャートを見ると、1年2カ月ぶりの安値139.58円という、かなり分かりやすい下値目処が出来ており、ストップロスはここより若干下の「139.50円」にしています。
*IG証券より
23-24日の日銀金融政策決定会合については、「すでに利上げは織り込み済み」との見方から、実際に利上げをしてもそれほど大きな変動にはならないと考えています。多少の動きはあるにしても、時間の経過とともに、その影響は次第に消えていくと思います。
ただ、もう1つの大きな材料である「20日に就任するトランプ米大統領の今後の政策」。市場では「トランプ米大統領がどういう政策を打ち出してくるのか、またその影響がどう出てくるのか、まだまだよくわからないことが多いというのが実情。関税についての具体策が焦点で、就任後の1~2週間が重要だ」との声が聞かれています。
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