日々是売買~トレードへの道

第21回「ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ」

当コラムでは「IG証券」のデモ口座で株価指数・FX・コモディティなどをトレードし、売買のタイミングや結果などを公開。証拠金は各100万円スタート。「IG証券」は「FX口座」「株価指数口座」「商品口座」「個別株口座」「債券先物口座」「その他口座」と多様な資産クラスがワンストップで提供されています。

 

 

 

米長期金利、低下傾向続く 5カ月ぶり低水準

 

米長期金利の指標となる米10年債利回りは今週も低下傾向が続きました。27日には一時3.7815%前後と7月20日以来の低水準を更新しています。10月には16年ぶりに5%を突破しましたが、その後は債券買い=金利低下が続いています。

 

今年最後となった12-13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と、その後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の定例記者会見が「市場で広がっている来年の利下げ観測を後押しする内容だった」と受け止められ、米金利が低下する格好です。

 

*Trading Viewより

 

もっとも、市場の一部では「来年3月の利下げ開始」への期待が高まっている現在の状況について「行き過ぎ」と警鐘を鳴らす向きもあります。

 

 

 

ドル円、戻り鈍く 5カ月ぶり安値

 

米長期金利の低下傾向が続く中、ドル円は昨日28日に一時140.25円と7月28日以来5カ月ぶりの安値を付けています。

 

今月の日銀金融政策決定会合での大規模緩和策維持などを受けて早期の政策修正観測が後退すると、いったんは円売り・ドル買いが優勢となり、19日には144.96円まで値を上げました。ただ、11月19日に151.91円と年初来高値を更新したあとの下落トレンドは変わらず。米国のインフレ鈍化が鮮明になる中、米連邦準備理事会(FRB)が来年前半にも利下げに転じるとの観測が引き続きドル売りを促しています。

 

*Trading Viewより

 

なお、日銀の植田総裁は今週26日に行われたNHKとのインタビューで「中小企業の賃金データが出てなくても、ほかの中小企業に関する指標が好調で、好循環を生み出すであろうということがあれば、ある程度前もっての判断ができる」と発言。経団連が催促する「できるだけ早い正常化」へ舵を取る可能性を示しています。

 

また、同インタビューで「チャレンジング発言」について「政策的な意図を強く込めたものではなかったが、市場がどういうことを思っているのか、欲しがっているのかというのは非常によく分かった気がした」と話しています。これについて市場では「この中小企業発言などを聞くと、市場はむしろより混迷を深めてしまい、年明けも市場との対話が成り立ってないことで乱高下となりそうだ」と警戒する向きもあります。

 

 

 

ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ

 

この「年明けも乱高下しそうだ」との声の裏には、個人的にもトラウマとなっている「2019年1月3日のフラッシュクラッシュ」があります。実際、市場関係者からは「このフラッシュクラッシュが年末年始にも起きるのではとの警戒感から、ドル円の買いポジションを手仕舞っている向きもいるようだ」との声が聞かれました。

 

*Trading Viewより

 

当時はアップルによる四半期決算に対する警告「売上高予想を913億ドルから813億ドルに大幅下方修正」がリスク・オフを促したとされています。まだ正月三が日で日本の市場参加者が極端に少ない1月3日、さらにNY市場がクローズした後の海外勢も不在となる「最も流動性の薄くなる時間帯」に入ると、ドル円は「108.00円を下抜けた後はほとんどレートが消えたような状態」となって、一気に105.00円割れまで急落。短時間で108.92円から104.87円までまさに一瞬の暴落となりました。

 

この日はインターバンク市場のレートをヒアリングしてみても安値は「104.87円」とか「104.99円」とか、「どのレートがメイクセンスなのかわからない」値動き。まるで、「南アランド円やトルコリラ円のクラッシュと同じ」状況に陥ることになり、かなりの混乱が生じたことが明らかになりました。

 

 

なお、為替市場は24時間取引が行われていますが、NYクローズからの1~2時間は流動性が最も低下する時間帯です。為替のメインプレーヤーである欧州勢が眠りについている真夜中の時間帯にフラッシュクラッシュが多発することから、「魔女が出る時間(witching hour)」と呼ばれています。

 

2019年3月には英ファイナンシャル・タイムズ紙「Markets fret over currencies going bump in the night」という記事で、この日本時間早朝のフラッシュクラッシュを取り上げています。


*ファイナンシャル・タイムズHPより 


 

 

ドル円、142.715円のショートは維持

 

今月21日にドル円(標準)を142.715円でショートしていますが、今後も戻りは丁寧に売っていきたいと考えています=売り増し。前回は短期間に資産を30%減らすという大失敗=第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」を冒していますので、今後は丁寧なトレードを心掛けていきたいと思います。

 

*IG証券より

 

なお、ロットは「1」ですので、まだ利益は「1万円」程度。「損小利大」で利益をできるだけ大きくしたいところです。

 

 

 

【免責事項・注意事項】

 

本コラムは個人的見解であり、あくまで情報提供を目的としたものです。いかなる商品についても売買の勧誘・推奨を目的としたものではありません。また、コラム中のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。

 

この連載の一覧
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第32回「ドル円、嵐の前の静けさか? 今週の値幅は1円未満」
第31回「中銀ウィークを無事通過!? ドル高・円安を期待」
第30回「ドル円ロングは維持、ストップは付かずに切り返す」
第29回「ドル円、上値重く 日銀の政策修正観測高まる」
第28回「【祝】日経平均株価、史上最高値 ドル円もそろそろ」
第27回「日経平均株価、史上最高値まであと少し」
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第25回「注目のFOMCタカ派寄りもドルは下落」
第24回「ドルと円、それぞれの買い要因が綱引き」
第23回「ドル円ショートは損切り 円安とドル高のダブルパンチで」
第22回「ドル円、1カ月ぶり146円台 追加でショート」
第21回「ドル円、年始の悪夢 1月3日のフラッシュクラッシュ」
第20回「ドル円、売りシグナル点灯 さらなる下落に期待」
第19回「ドル円、140円割れが視野に」
第18回「米債ロングは利食い FRB議長発言を前にポジションはなし」
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第7回「日経平均、9連騰ならず テクニカル的には・・・」
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第4回「朝起きたらポジションが全てなくなっているという悲しみ」
第3回「ドル円、ストップロス水準に接近 祝日のため円安けん制発言も期待できず」
第2回「前週のドル円ショートはあえなくストップ 懲りずに再in」
第1回「ドル円、乱高下のあと何故か全戻し 戻りは叩く」

為替情報部 アナリスト

中村 知博

鹿児島出身。2007年国際金融情報サービス会社に入社。 外国為替取引会社・金融機関への24時間リアルタイム金融情報サービスの為替記者として従事。市場動向や見通しなどを解説する動画サービスの業務も経験。 2017年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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