原油の先物市場は壊れている
世界的なインフレ高進で各国中銀が金融引き締めを急ぐ中、世界景気の後退懸念で、米国や欧州の株が下落基調を強めています。コモディティ市場でも原油などの下落が目立っています。WTI原油先物価格は今週、1月以来の安値を更新しました。
ある市場関係者は「原油の先物市場は壊れている」と指摘。「原油の先物価格は明確な理由もなく、1日で1バレルあたり10ドル下落することもあり得るだろう」との声も聞かれています。
出所:Trading View
私が考える最強の「コモディティ関連ETF」
さて、前回の記事「投資の神様が保有するコモディティ関連銘柄」では、国内株式市場に上場している「穀物関連銘柄」「農業関連銘柄」と呼ばれる企業をご紹介しました。特に「投資の神様」とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏が率いるバークシャーハサウェイが保有する丸紅の過去1年の上昇率は圧倒的でしたね。
さらに丸紅は「配当利回り」が高く、キャピタルゲイン(Capital Gain)に加えて、インカムゲイン(Income Gain)も期待できるため、安定的に利益を得ていくことが可能となります。
■インカムゲイン(Income Gain)=資産を保有していることで得られる利益のこと。
■キャピタルゲイン(Capital Gain)=資産の売却によって得られる利益のこと。
今回は、米国株式市場に上場している、私が考える最強の「コモディティ関連ETF」四天王をご紹介したいと思います。
その前にひとつだけ!!!
ただ、その前にひとつだけ!!!
ここ数年、米国株式への投資が話題となっておりますが、そもそもどうやって買う=実際に発注するのか?
直接米国にある証券会社に口座を開設するとなると、困ったことに相当程度の英語力が必要になるうえ、税制等の違いから日本人(日本居住者)の口座開設を認めていない証券会社があるため、非常に難事です。
そのため、日本国内の証券会社で米国株取引の口座を開設する方法が一般的で、今使っている証券会社や馴染みがある証券会社で米国株取引が可能となります。米国株に力を入れているネット証券も登場しているので、一度調べてみてはいかがでしょうか。
「ひとつだけ!」と言いながらもうひとつ!
そもそも論として、なぜ米国株式市場なのか?
たしかに、米国はあらゆる経済において世界の中心であり続けています。米国の政治や経済動向は、世界各国の株価や為替市場、コモディティ市場に影響を与えています。例えば、先週末2日に発表された「月に一度のビッグイベント」と称される米雇用統計。この日も結果を受けて金融市場は大きく動くことになりました。
金融関連の仕事をしている人やトレーダーには馴染みのある経済指標ですが、普通に考えると「なんでアメリカの雇用情勢に莫大なマネーが振り回されるのか?」。「なぜ日本人がアメリカの雇用指標に一喜一憂するのか?」と不思議に思うところアリですよね。
経済だけではなく、スポーツや文化においても世界の中心である米国だから・・・というわけではなく、理由は至極簡単。
米国の株式市場の時価総額が大き過ぎるため、「米国の経済指標の結果→米国の株式市場が動く→米国以外の株式市場も動く」ということです。下のグラフは世界の株式時価総額の各国の割合を示したものです。
*創業者が保有している株など一般の投資家が売買できない株式を含めず、浮動株調整後の株式時価総額です(ドルベース)。
いかに!いかに!米国が凄まじいか分かると思います。そして日本の株式市場のシェアは世界2位と言えども、約6%と小さいものとなっています。
これを見れば、日本の経済新聞でも朝の経済ニュースでも米国マーケットの動向を詳細に伝えている理由が分かるかと思います。皆さんもぜひ、今後は朝のニュースで米国市場の動向をチェックして頂ければと思います。
と、かなり前置きが長くなってしまいました。私の悪い癖です。
巨大なマーケットである米国の株式市場に上場している、私が考える最強の「コモディティ関連ETF」四天王は次回ご紹介!!!「ククク…奴は四天王の中でも最弱」と言われる、あの銘柄を是非とも紹介させて頂きたいと思います。