私が考える最強の「コモディティ関連ETF」
前回の記事ではかなり前置きが長くなりましたが、そんな巨大なマーケットである米国の株式市場に上場している、私が考える最強の「コモディティ関連ETF」四天王。
★GSG 『iシェアーズ S&P GSCI コモディティ・インデックス・トラスト』
GSGはS&P・GSCI(R)トータルリターン・インデックス(SPGSCITR)と同等の投資成果を目指しており、幅広いコモディティ先物グループで構成されています。エネルギー・工業用・希少金属・農業・畜産市場への手軽なアクセスが可能。ただし、通常のETFではありません。1940年投資会社法に基づき登録された投資会社でなく、高いリスクを伴っていることに注意が必要です。
★DBC 『インベスコDBコモディティ・インデックス・トラッキング・ファンド』
DBCはDBIQオプティマム・イールド・ディバーシファイド・コモディティ・インデックス・エクセス・リターンと同等の投資成果を目指しています。世界で最も頻繁に取引される重要な14の現物商品先物契約で構成されています。
★DBA 『インベスコDBアグリカルチャー・ファンドETF』
DBAはDBIQ農業多角化・インデックス・エクセス・リターン(DBLCDBAE)に連動する投資成果を目指しています。最も流動性が高く広く取引されている農産物の先物契約で構成されています。
★MOO 『ヴァンエック・アグリビジネスETF』
MOOはMVISグローバル・アグリビジネス・インデックス(MVMOOTR)の価格および利回りと同等の投資成果を目指しています。農薬や動物用医薬品、肥料、農業機械、養殖、漁業、家畜、栽培、農産物の取引などに携わる企業で構成されています。
「テクノロジー」から「コモディティ」へ
今年に入り、マーケット動向は大きく変化しました。金利上昇で圧迫される「テクノロジーセクター」から経済成長にとってより重要な「コモディティセクター」に軸足が移りました。
昨年、年間を通じて好調だったハイテク関連が多いナスダック(NASDAQ)でしたが、今年に入るといきなりのキツイ下げ。日本でも去年はツイッターなどSNS上で「レバナス」の呼称で話題になりましたので、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、この「レバナス」。より大きく儲けたいということでNASDAQ指数にレバレッジをかけて投資をするタイプの投資信託で、人気とマネーが集まっていました。ただ、今年に入ってNASDAQの下落が続くと一転。SNSでは「レバナスで大損!」との声が相次ぎました。
下のチャートは「コモディティ関連ETF」四天王である『GSG・DBC・DBA・MOO』とNASDAQ指数の過去1年の比較チャートです。縦軸は値動きの比率になります。
出所:Yahoo Finance
このチャートを見ると、GSGが36%超の上昇で上昇率トップ。2位がDBCで30%超高、3位がDBAで6%超高となっています。4位はMOOで4.5%の下落(!?)となっています。
そしてハイテク関連が多いNASDAQは24%超の下げとなっています。もしも、去年の高値でレバレッジ2倍のファンドを買っていた場合は下落率48%、3倍だと72%の下落ということになります。今年に入り、「レバナスで大損した人たち」に絡んだ記事をよく目にするようになるはずです・・・。
さて、長くなりましたので今回はここまでとし、次回「コモディティ関連ETF」四天王である『GSG・DBC・DBA・MOO』の詳細を見ていきたいと思います。特に唯一マイナスとなってしまった『MOO』ですが、安定リターンを求める投資家にはお勧めの銘柄と言われており、実は秘めたる力を持っているのです。直近1年に限れば、「ククク…奴は四天王の中でも最弱」と言われそうですが、長期で見れば「最強」と言われる可能性もあるかもしれません。
*記事内では個別銘柄に言及しておりますが、当該銘柄を推奨するものではありません。また、特定銘柄および株価動向の上昇または下落を示唆するものではありません。最終的な投資の意志決定はご自身の判断でなさるようお願いいたします。