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第34回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?

ドル円は、ドル高・円安8年サイクルにより、2023年11月13日の高値151.91円で、当面の高値を付けのか否かの分岐点に差し掛かりつつあります。

 

現状は、トリプル・トップ(151.95円・151.91円・151.86円)を形成しつつありますが、152円に乗せて155円方向へ続伸する可能性もありますので、予断を許さない状況となっています。

 

参考までに、次回のドル高・円安8年サイクルは2031年での160.35円~175.50円を予想しておきます。

 

トリプル・トップになるには、ボリンジャー・バンドの転換シグナル「ヘッド・フェイク」を待つことになります。すなわち、ボリンジャー・バンド+2σが上昇したにも関わらず、価格が反落した場合となります。

ヘッド・フェイクが出現しなかった場合、152円を超えて上昇トレンドが継続する可能性が高まります。

 

【戦術(2024年3月26日週)】

ドル売り:@152.00円 ⇒ ストップロス@153.00円、利食い@148.00円

 

ドル円が、ヘッドフェイクを出現させて反転するには、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入が待たれます。

 

岸田首相は、今年の春闘で昨年を上回る賃上げが実現したことで、6月の定額減税とあわせて実質賃金をプラスにして、消費を活性化させて、9月の自民党総裁選での再選を目論んでいると思われます。

 

植田日銀総裁にとっては、円安基調が続いた場合、輸入物価上昇という「第一の力」が再浮上してきますので、「チャレンジング発言」のような追加利上げの示唆などで円安を抑制する動機になるのではないでしょうか。

この連載の一覧
第38回 ドル/スイスフラン:「ダブル・ボトム」か「逆ヘッド・アンド・ショルダー」か
第37回 ポンド円:二本立ち二羽烏
第36回 ドル円:黒田シーリングと植田シーリング
第35回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?(2)
第34回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?
第33回 ポンドドル、「三角保ち合い」のAPEXへ接近中
理外の理:ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第31回 ドル円、ヘッド・フェイク待ち?
第30回 ドル円「ダブル・トップ」⇒「トリプル・トップ」??
第29回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第28回 ドル円「ヘッド・アンド・ショルダー」
第27回 ポンドドル、ヘッド・アンド・ショルダーのネック・ラインに要注目
第26回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(2)
第25回 半値戻しは全値戻し(2)
第24回 半値戻しは全値戻し
第23回 2024年ドル円相場見通し
第22回 ポンドドル、MACDでの売りシグナル
第21回 ドル高・円安8年サイクル(2)
第20回 ドル円の「斜行三角形」目標値は137.25円
第18回 ドル円の「ダブル・トップ」目標値は146.51円
第17回 豪ドル円、上昇第3波動を形成中か
第16回 ドル円V計算値=152.70円
第15回 ドル高・円安8年サイクル
第14回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」
第13回 ドル円の「斜行三角形」と「弱気の乖離」
第12回 ドル/スイスフラン「ダブル・トップ」完成
第11回 ドル円の「弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)」
第10回 NZドル円、上昇第3波動を形成中か
第9回 ポンドドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」
第8回 ユーロ円の弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第7回 縦の糸「価格」と横の糸「時間」の交差:9月12日&148.77円
第6回 ヘッド・アンド・ショルダー(2)
第5回 ヘッド・アンド・ショルダー
第4回 弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第3回 8月15日は米国債償還・利払いの円買いの日柄
第2回 8月は円高アノマリー
第1回 ドル円145円は「三田(神田・植田・岸田)関所」か

為替情報部 アナリスト

山下 政比呂

証券会社で株式・債券の営業、米系銀行で為替ディーラー業務(スポット、スワップ、オプション)に従事。プライベートバンクでは、為替のアドバイサーとして円資産からドル建て資産への分散投資を推奨してきたドル高・円安論者。 「酒田罫線法」「エリオット波動分析」「ギャン理論」などのテクニカル分析をベースに、ファンダメンタルズ分析との整合性を図り、相場観を構築。 ウォール街の格言「ゴルフと相場は、どちらもタイミングが全て」に出合い、ゴルフと相場の共通項を模索中。 2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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