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第72回 ポンドドル、中期「ヘッド・アンド・ショルダー」形成中

ポンドドルは、長期的には2007年11月の高値2.1161ドルを起点とする長期下落トレンドを形成しつつ、「三角保ち合い」を形成しています。

中期的には、下落トレンドの第3波動で2022年9月に1.0356ドルでまで下落した後の調整第4波動を形成し、最終第5波動が始まりつつあります。

 

短期的に、1.3434ドル(9/26高値)を頭とする「ヘッド・アンド・ショルダー」が、ネック・ライン1.3002ドルを下抜けたことで完成し、目標値1.2570ドルに到達しました。

そして、現状は、中期的な「ヘッド・アンド・ショルダー」を形成しつつあります。

 

また、弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)やボリンジャー・バンドの下落トレンド開始を示唆する「ヘッド・フェイク」が出現しており、MACD(移動平均収束拡散法)でも売りシグナルが点灯しています。

 

【戦術(2024年12月24日週)】

ポンドドル売り:@1.2600ドル ⇒ ストップロス@1.2700ドル

 

ファンダメンタルズ分析でのポンド売り材料としては、以下の通りです。

・スターマー労働党政権による400億ポンドの増税・・債務危機の可能性

・来年初のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)の追加利下げの可能性

 

12月19日のMPCでは、6対3で、政策金利4.75%が据え置かれました。

議事要旨では、弱い成長シグナルと根強い国内物価上昇圧力を挙げ、両方向のインフレリスクを指摘しています。

第4四半期の成長率予測は11月時点の+0.3%成長からゼロ成長に引き下げられ、スタグフレーションの様相が警戒されています。

短期金融市場が織り込む来年3回目の0.25ポイント利下げの確率が上昇しています。

英国の7-9月期実質国内総生産(GDP)は前期比±0.0%となり、リセッション(景気後退)への警戒感が高まりつつあります。

 

この連載の一覧
第72回 ポンドドル、中期「ヘッド・アンド・ショルダー」形成中
第71回 ドル円、上値抵抗線の手前で戻り売りスタンス
第70回 加ドル円:売りシグナル点灯中
第69回 ドル円「ヘッド・アンド・ショルダー」の右肩を形成中か
第68回 ユーロドル「ダブル・トップ」完成で目標値0.9682ドル点灯
第66回 ドル円、「トランプ・トレード」対「ヘッド・アンド・ショルダー」
第65回 ポンドドル、「ヘッド・アンド・ショルダー」完成
第64回 ドル円、第25太陽黒点極大期で高値反転か
第63回 NZドル/ドル:売りシグナル点灯中
第62回 ポンドドル、「ヘッド・アンド・ショルダー」を形成中
第61回 ユーロドル:「ダブル・トップ」完成で目標値1.0790ドルが点灯
第60回 ドル円、イシバノミクスによる「ヘッド&ショルダー」完成か
第59回 ドル円、「ヘッド・アンド・ショルダー」未完成
第58回 ドル円、全値押し(127.23円)の可能性
第57回 NZドル円:売りシグナル点灯中
第56回 豪ドル/NZドル:売りシグナル点灯中
第55回 ユーロドル:「ダブル・トップ」形成と見込んで売り
第54回 ドル円、中期抵抗線を抵抗に戻り売り
第53回 ドル円、一目・転換線を抵抗に売り
第52回 ドル円、中期支持線を下抜け
第51回 ポンドドル、「ヘッド・フェイク」が下落トレンド示唆
第50回 NZドル円:売りシグナル点灯中
第49回 ユーロ円:半値戻しは全値戻し
第48回 ドル円、弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第47回 ドル円、175円か145円か?
第46回 ユーロドル:ストキャスティックで売りシグナル
第45回 ユーロ/スイスフラン:中期支持線を下抜け
第44回 ユーロドル:MACDデッドクロスで売りシグナル
第43回 ポンドドル、「三角保ち合い」上辺付近で「H&S」を形成中
第42回 NZドル/ドル:三役好転 対 弱気の乖離
第41回 ドル円「半値戻しは全値戻し」
第40回 ポンドドル、「ヘッド・アンド・ショルダー」のネック・ラインへ接近中
第39回 ドル円、斜行三角形とドル高8年サイクル
第38回 ドル/スイスフラン:「ダブル・ボトム」か「逆ヘッド・アンド・ショルダー」か
第37回 ポンド円:二本立ち二羽烏
第36回 ドル円:黒田シーリングと植田シーリング
第35回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?(2)
第34回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?
第33回 ポンドドル、「三角保ち合い」のAPEXへ接近中
理外の理:ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第31回 ドル円、ヘッド・フェイク待ち?
第30回 ドル円「ダブル・トップ」⇒「トリプル・トップ」??
第29回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第28回 ドル円「ヘッド・アンド・ショルダー」
第27回 ポンドドル、ヘッド・アンド・ショルダーのネック・ラインに要注目
第26回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(2)
第25回 半値戻しは全値戻し(2)
第24回 半値戻しは全値戻し
第23回 2024年ドル円相場見通し
第22回 ポンドドル、MACDでの売りシグナル
第21回 ドル高・円安8年サイクル(2)
第20回 ドル円の「斜行三角形」目標値は137.25円
第18回 ドル円の「ダブル・トップ」目標値は146.51円
第17回 豪ドル円、上昇第3波動を形成中か
第16回 ドル円V計算値=152.70円
第15回 ドル高・円安8年サイクル
第14回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」
第13回 ドル円の「斜行三角形」と「弱気の乖離」
第12回 ドル/スイスフラン「ダブル・トップ」完成
第11回 ドル円の「弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)」
第10回 NZドル円、上昇第3波動を形成中か
第9回 ポンドドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」
第8回 ユーロ円の弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第7回 縦の糸「価格」と横の糸「時間」の交差:9月12日&148.77円
第6回 ヘッド・アンド・ショルダー(2)
第5回 ヘッド・アンド・ショルダー
第4回 弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第3回 8月15日は米国債償還・利払いの円買いの日柄
第2回 8月は円高アノマリー
第1回 ドル円145円は「三田(神田・植田・岸田)関所」か

為替情報部 アナリスト

山下 政比呂

証券会社で株式・債券の営業、米系銀行で為替ディーラー業務(スポット、スワップ、オプション)に従事。プライベートバンクでは、為替のアドバイサーとして円資産からドル建て資産への分散投資を推奨してきたドル高・円安論者。 「酒田罫線法」「エリオット波動分析」「ギャン理論」などのテクニカル分析をベースに、ファンダメンタルズ分析との整合性を図り、相場観を構築。 ウォール街の格言「ゴルフと相場は、どちらもタイミングが全て」に出合い、ゴルフと相場の共通項を模索中。 2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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