ポンドドルは、長期的には2007年11月の高値2.1161ドルを起点とする長期下落トレンドを形成しつつ、「三角保ち合い」を形成しています。
中期的には、下落トレンドの第3波動で2022年9月に1.0356ドルでまで下落した後の調整第4波動を形成し、最終第5波動が始まりつつあります。
短期的に、1.3434ドル(9/26高値)を頭とする「ヘッド・アンド・ショルダー」が、ネック・ライン1.3002ドルを下抜けたことで完成し、目標値1.2570ドルに到達しました。
そして、現状は、中期的な「ヘッド・アンド・ショルダー」を形成しつつあります。
また、弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)やボリンジャー・バンドの下落トレンド開始を示唆する「ヘッド・フェイク」が出現しており、MACD(移動平均収束拡散法)でも売りシグナルが点灯しています。
【戦術(2024年12月24日週)】
ポンドドル売り:@1.2600ドル ⇒ ストップロス@1.2700ドル
ファンダメンタルズ分析でのポンド売り材料としては、以下の通りです。
・スターマー労働党政権による400億ポンドの増税・・債務危機の可能性
・来年初のイングランド銀行金融政策委員会(MPC)の追加利下げの可能性
12月19日のMPCでは、6対3で、政策金利4.75%が据え置かれました。
議事要旨では、弱い成長シグナルと根強い国内物価上昇圧力を挙げ、両方向のインフレリスクを指摘しています。
第4四半期の成長率予測は11月時点の+0.3%成長からゼロ成長に引き下げられ、スタグフレーションの様相が警戒されています。
短期金融市場が織り込む来年3回目の0.25ポイント利下げの確率が上昇しています。
英国の7-9月期実質国内総生産(GDP)は前期比±0.0%となり、リセッション(景気後退)への警戒感が高まりつつあります。