ドル円は、ドル高・円安8年サイクルにより、2024年7月3日の高値161.95円で当面の高値を付けた可能性が高まっています。
参考までに、次回のドル高・円安8年サイクルは2031-32年での175.50円(※1978年安値)を想定しておきます。
ドル円は、2023年1月の安値127.23円を起点とする中期支持線(⇒抵抗線)を下抜けて139.58円まで下落しました。ネック・ラインである140円を明確に割り込んだ場合、161.95円を頭とする「ヘッド・アンド・ショルダー」が完成して、全値押しの127.23円までの下落の可能性が高まります。
現状は、161.95円を頭とする「ヘッド・アンド・ショルダー」の左肩(151.91円)に対応する右肩(※154.71円)を形成中だと思われます。
【戦術(2024年11月12日週)】
ドル売り:@155.00円 ⇒ ストップロス@157.00円
1.トランプ・トレード(米国債売り・ドル買い)
第2次トランプ米政権では、関税引き上げ、減税(所得税&法人税)、大規模財政出動という公約が実現すれば、物価上昇(トランプ・フレーションtrumpflation)の可能性が高まるため、長期金利上昇とドル高が想定されます。
しかし、第1次トランプ米政権では、米連邦準備理事会(FRB)への金融緩和と米製造業保護のためのドル安が志向されました。
第2次トランプ米政権がドル安志向を継続した場合、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入のハードルが低くなりますので、ドル円の上値は限定的だと予想します。
2.ドル高8年サイクル
ドル・円相場は、8年サイクルで高値をつけています。
・1974年1月:304.90円
・1982年10月:278.50円(約8年10カ月)
・1990年4月:160.35円 (約7年6カ月)
・1998年8月:147.64円 約8年4カ月)
・2007年6月:124.14円 (約8年10カ月)
・2015年6月:125.86円 (約8年1カ月)
・2024年7月:161.95円 (約9年)
3.エリオット波動
・第1波動:75.32円-125.86円(+50.54円)
・第2波動:125.86円-101.19円(▲24.67円 半値押し)
・第3波動:101.19円~161.95円(+60.76円)
・第4波動:161.95円~126円(※第4波動と第1波動は重ならない)
・第5波動:126円~175.50円