ユーロドルは、中期的にはダブル・トップ(2023年7月高値1.1276ドル・2023年12月28日高値1.1139ドル)を形成中であり、ネック・ライン1.0448ドルの下抜けを待つ展開となっています。
欧州議会選挙では、ユーロ懐疑派の極右勢力が躍進しましたが、マクロン仏大統領が議会を解散して6月30日に総選挙(第一回投票)を行うと表明しており、極右派による政権奪回の可能性が高まりつつあります。
さらに、2016年のブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)と同様のフランスの欧州連合(EU)からの離脱(フレグジット(Frexit))の機運が高まる可能性にも警戒しておきたいと思います。
また、11月の米大統領選挙で、トランプ第47代米大統領が誕生した場合、ウクライナ支援の停止と北大西洋条約機構(NATO)からの離脱を示唆していますので、EUには悪材料となります。
【戦術(2024年6月24日週)】
ユーロドル売り:@1.0700ドル
ストップロス@1.0800ドル
利食い@1.0400ドル
ユーロドルのテクニカル分析は「売り示唆」、ファンダメンタルズ分析は「売り示唆」となっています。
■テクニカル分析:
・一目均衡表:三役逆転の強い売りシグナル
・MACD(移動平均収束拡散法):デッドクロス(MACDがシグナルを下抜け)
・ボリンジャー・バンド:-2σを下抜け
・ストキャスティック
■ファンダメンタルズ分析:売り示唆
ユーロドルのファンダメンタルズ分析での売り材料は以下の通りです。
・欧州中央銀行(ECB)によるタカ派的な利下げ開始
・欧州議会選挙での右傾化⇒ユーロ統一機運の後退懸念
・ウクライナでの戦争の泥沼化