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第46回 ユーロドル:ストキャスティックで売りシグナル

ユーロドルは、中期的にはダブル・トップ(2023年7月高値1.1276ドル・2023年12月28日高値1.1139ドル)を形成中であり、ネック・ライン1.0448ドルの下抜けを待つ展開となっています。

欧州議会選挙では、ユーロ懐疑派の極右勢力が躍進しましたが、マクロン仏大統領が議会を解散して6月30日に総選挙(第一回投票)を行うと表明しており、極右派による政権奪回の可能性が高まりつつあります。

さらに、2016年のブレグジット(英国の欧州連合からの離脱)と同様のフランスの欧州連合(EU)からの離脱(フレグジット(Frexit))の機運が高まる可能性にも警戒しておきたいと思います。

また、11月の米大統領選挙で、トランプ第47代米大統領が誕生した場合、ウクライナ支援の停止と北大西洋条約機構(NATO)からの離脱を示唆していますので、EUには悪材料となります。

 

【戦術(2024年6月24日週)】

ユーロドル売り:@1.0700ドル

ストップロス@1.0800ドル

利食い@1.0400ドル

 

ユーロドルのテクニカル分析は「売り示唆」、ファンダメンタルズ分析は「売り示唆」となっています。

 

■テクニカル分析:

・一目均衡表:三役逆転の強い売りシグナル

・MACD(移動平均収束拡散法):デッドクロス(MACDがシグナルを下抜け)

・ボリンジャー・バンド:-2σを下抜け

・ストキャスティック

 

■ファンダメンタルズ分析:売り示唆

ユーロドルのファンダメンタルズ分析での売り材料は以下の通りです。

・欧州中央銀行(ECB)によるタカ派的な利下げ開始

・欧州議会選挙での右傾化⇒ユーロ統一機運の後退懸念

・ウクライナでの戦争の泥沼化

 

この連載の一覧
第59回 ドル円、「ヘッド・アンド・ショルダー」未完成
第58回 ドル円、全値押し(127.23円)の可能性
第57回 NZドル円:売りシグナル点灯中
第56回 豪ドル/NZドル:売りシグナル点灯中
第55回 ユーロドル:「ダブル・トップ」形成と見込んで売り
第54回 ドル円、中期抵抗線を抵抗に戻り売り
第53回 ドル円、一目・転換線を抵抗に売り
第52回 ドル円、中期支持線を下抜け
第51回 ポンドドル、「ヘッド・フェイク」が下落トレンド示唆
第50回 NZドル円:売りシグナル点灯中
第49回 ユーロ円:半値戻しは全値戻し
第48回 ドル円、弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
第47回 ドル円、175円か145円か?
第46回 ユーロドル:ストキャスティックで売りシグナル
第45回 ユーロ/スイスフラン:中期支持線を下抜け
第44回 ユーロドル:MACDデッドクロスで売りシグナル
第43回 ポンドドル、「三角保ち合い」上辺付近で「H&S」を形成中
第42回 NZドル/ドル:三役好転 対 弱気の乖離
第41回 ドル円「半値戻しは全値戻し」
第40回 ポンドドル、「ヘッド・アンド・ショルダー」のネック・ラインへ接近中
第39回 ドル円、斜行三角形とドル高8年サイクル
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第35回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?(2)
第34回 ドル円「トリプル・トップ」か否か?
第33回 ポンドドル、「三角保ち合い」のAPEXへ接近中
理外の理:ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第31回 ドル円、ヘッド・フェイク待ち?
第30回 ドル円「ダブル・トップ」⇒「トリプル・トップ」??
第29回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(3)
第28回 ドル円「ヘッド・アンド・ショルダー」
第27回 ポンドドル、ヘッド・アンド・ショルダーのネック・ラインに要注目
第26回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」(2)
第25回 半値戻しは全値戻し(2)
第24回 半値戻しは全値戻し
第23回 2024年ドル円相場見通し
第22回 ポンドドル、MACDでの売りシグナル
第21回 ドル高・円安8年サイクル(2)
第20回 ドル円の「斜行三角形」目標値は137.25円
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第17回 豪ドル円、上昇第3波動を形成中か
第16回 ドル円V計算値=152.70円
第15回 ドル高・円安8年サイクル
第14回 ユーロドルの「ヘッド・アンド・ショルダー」
第13回 ドル円の「斜行三角形」と「弱気の乖離」
第12回 ドル/スイスフラン「ダブル・トップ」完成
第11回 ドル円の「弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)」
第10回 NZドル円、上昇第3波動を形成中か
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第6回 ヘッド・アンド・ショルダー(2)
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第4回 弱気の乖離(ベアリッシュ・ダイバージェンス)
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第1回 ドル円145円は「三田(神田・植田・岸田)関所」か

為替情報部 アナリスト

山下 政比呂

証券会社で株式・債券の営業、米系銀行で為替ディーラー業務(スポット、スワップ、オプション)に従事。プライベートバンクでは、為替のアドバイサーとして円資産からドル建て資産への分散投資を推奨してきたドル高・円安論者。 「酒田罫線法」「エリオット波動分析」「ギャン理論」などのテクニカル分析をベースに、ファンダメンタルズ分析との整合性を図り、相場観を構築。 ウォール街の格言「ゴルフと相場は、どちらもタイミングが全て」に出合い、ゴルフと相場の共通項を模索中。 2016年にDZHフィナンシャルリサーチに入社。

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