米ドルの総合的な価値を示す「ドルインデックス」は、「ヘッド・アンド・ショルダー」を完成させており、ボリンジャー・バンドでの売りシグナル「ヘッド・フェイク」出現で、下落途上にあります。
中期的には下落トレンドの抵抗線が上値を抑えており、売りシグナルが点灯中です。
ドルインデックスの下落は、ドルの下落、すなわち、ドル円の下落、ユーロドルやポンドドルの上昇を示唆しています。
ファンダメンタルズ面でのドル売り要因は、以下の通りです。
・トランプ政権の「外国為替報告書」:ドル高是正を標榜
・トランプ関税による関税スタグフレーションの可能性
・トランプ関税や米国債格下げを嫌気したドル離れ「トリプル安」の可能性
・米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げの継続
【戦術(2025年6月10日週)】
ドルインデックス売り:@100 ⇒ ストップロス@102ドル
■外国為替報告書
強力な経済成長、破壊的な貿易赤字の解消、不公平な貿易慣行への対抗を特徴とする米国
の再活性化のため、為替市場への不当な介入など、競争上の優位性を助長する不公平な通貨慣行と戦う
■米国債格付け:トリプルA⇒トリプルB
米国債は、「AAA(トリプルA)」を剥奪されていますが、S&Pグローバルの「Capital IQ」モデルでは、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場の価格に基づき、米国債格付けを現行水準より6段階低い「BBB+(トリプルBプラス)」に相当する、すなわち、かろうじて投資適格級にとどまる水準だと示唆しています。
■関税スタグフレーション
■FOMCでの追加利下げ
シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」が示している今年の利下げ回数は2回、年末のFF金利誘導目標は3.75-4.00%となっています。(▲=マイナス)
・9月FOMC:▲0.25%=4.00-25%
・12月FOMC:▲0.25%=3.75-4.00%