NZドル/ドルは、中期上昇トレンドの支持線を下抜けており、上昇トレンドの起点までの全値戻しの可能性が高まりつつあります。
そして、MACD(移動平均収束拡散法)、相対力指数(RSI)、一目均衡表などでは、売りシグナルが点灯しています。
【戦術(2024年10月22日週)】
NZドル/ドル売り:@0.6100ドル⇒ ストップロス@0.6200
2024年7-9月期のニュージーランドの消費者物価指数(CPI)が前期比で+0.6%と予想の+0.7%を下回ったほか、前年比+2.2%と2021年1-3月期以来の低水準となり、国内のインフレ鈍化が一段と鮮明になりました。
そして、利下げの三要素(景況感の悪化、労働市場の悪化、インフレ鈍化)を受けて、NZ準備銀行の追加利下げ観測が高まりつつあります。
■NZ準備銀行(RBNZ):インフレ目標(1~3%)
1)第1次利下げ(8/14):5.25%(▲0.25%)
【声明】
「インフレ率が中銀目標の1-3%に近づいており、今後さらなる利下げを行う可能性」
「追加緩和のペースは、価格動向が低インフレ環境と一致しており、インフレ期待が2%の目標付近で安定しているという委員会の確信に左右される」
■オアRBNZ総裁
「5月以降成長が鈍化し、物価予想に関する懸念は解消した」
「価格設定行動が急速に変化していることは良いニュースだ」
2)第2次利下げ(10/9):4.75%(▲0.50%)
【声明】
「委員会は生産、雇用、金利、為替レートの不必要な不安定化を回避しつつ、低水準で安定したインフレを達成・維持するためにOCRを50bp引き下げることが適切との見解で一致した」
「年間インフレ率が中銀目標である1-3%の範囲内にあり、2%に収束しつつある」
「ニュージーランド経済は現在、過剰生産能力を抱えた状態にあり、低インフレ経済に合わせた価格・賃金設定を促している。輸入価格の下落がディスインフレを後押ししている」
2.消費者物価指数(CPI):インフレ目標(1~3%)
・4-6月期CPI:前年比+3.3%・前期比+0.4%・コア+3.45%
・7-9月期CPI:前年比+2.2%・前期比+0.6%
3.リセッション(景気後退)懸念
NZ準備銀行は、今年2四半期連続でマイナス成長となり、テクニカルなリセッション(景気後退)に陥ると予想しています。
・2024年第2四半期GDP:▲0.2%(前期比)
・2024年第1四半期GDP:+0.1%
・2023年第4四半期GDP:▲0.1%
・2023年第3四半期GDP:▲-0.3%