解説!つみたてNISAとiDeCo

人気のつみたてNISAファンド「iFree S&P500インデックス」と「iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)」を初心者向けに解説します

「つみたてNISA」は、税制メリットがある投資方法として知られています。投資の運用益が一定額まで非課税となる特典が付いていますが、皆さんの中ですでにこの口座を開設している方はいらっしゃいますか?今回は、口座を開設したものの投資の選択先に迷っている方向けに、「iFreeシリーズ」から2つのおすすめファンドをご紹介したいと思います。


iFreeについて

iFreeシリーズは、大和アセットマネジメント株式会社が運用しているファンドです。またiFreeシリーズは、購入時手数料が無料で、信託報酬も低く、初心者にも適しています。


シリーズには、一般的なインデックスファンドやアクティブ、レバレッジなどの5つのラインナップが存在し、特にiFreeはシンプルなインデックスファンドとして15の銘柄を含み、日経225やTOPIXなどの代表的な指数をベンチマークとしています。信託報酬では、日経225インデックスファンドやTOPIXインデックスファンドの場合、0.154%とかなり低設定となっています。


iFreeの2つの投信を比較してみる

「iFree S&P500インデックス」は、S&P500と連動するインデックス投資信託になっています。マイクロソフトやアマゾン、Appleの銘柄を含む米国企業の成長を取り込むことができます。


購入や換金の手数料は無料で、低い信託報酬が設定されているため、低コストで運用できるため、S&P500指数への投資を検討している方にとっては最適な商品になっています。iFreeシリーズの中でも、特に米国の有名銘柄へ関心のある方向けの商品です。


もう1つの投信「iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)」(以後、iFree 外国株式インデックス)ですが、こちらはMSCIコクサイ指数(円ベース)を基準としたインデックスファンドになっています。株価の変動だけでなく、為替の影響も反映されるため、円が安くなるときは特にメリットがある可能性があります。


米国を中心とした国際的な投資を希望する方や、世界の経済成長を享受したい方におすすめの商品となっています。各国の投資先は以下のイラストのようになっており、日本は含まれていません。



iFree S&P500インデックスの特徴と評価

iFree S&P500インデックス米国株式市場の動向を示す代表的な指数として知られるS&P500と連動するファンドになっています。米国株式市場の多くの大型ハイテク企業を含み、投資成果をS&P500指数(円ベース)に連動させることを目指すことで、効率的な運用が行われています。この投信の特徴について以下にまとめてみましたので、ご参照ください。


特徴


時価総額カバー率

米国株式市場の時価総額の約80%をカバー。


分散性

ダウ平均の30銘柄に対し、S&P500は500銘柄を有するため、より分散された投資が可能。


分配金

分配金は出ていないため、複利効果を期待できる。


対象商品

つみたてNISAの対象となるが、iDeCoのネット証券取扱はなし。


ハイテクを中心とした構成銘柄

Apple、Microsoft、Amazon、Google(Alphabet)などの大型ハイテク銘柄が上位を占める。



iFree S&P500インデックスの運用実績

投資信託の主要な指標となる基準価額は、2020年頃から安定した上昇をみせています。感染症流行時期には一時的に乱高下する場面がありましたが、今年の中盤からは更に伸ばしており、2023年8月時点で基準価額は約25590円、純資産は約1135億円になっています。


 出所:大和アセットマネジメント月次レポートより著者加工


iFree 外国株式インデックスの特徴と評価

iFree 外国株式インデックスは、MSCIコクサイ指数に連動する投資を目指し、外国の株式に投資するインデックスファンドであり、特に為替ヘッジを行わない形式の運用を主体としています。このファンドは効率的な運用を通じて、複利効果を期待することができるとともに、為替の影響を受けやすい状況を持つことが特徴です。


特徴


投資成果

MSCIコクサイ指数(税引後配当込み、円ベース)の動きに連動。


為替のリスク

為替ヘッジは原則として行わない。外貨建ての投資なので為替の変動リスクあり。


対象商品

つみたてNISAには対応、しかしiDeCoでのネット証券取扱いはなし。


分配金

設定以来一度も分配金が出ていないが、複利効果を期待できる。


コスト

他のファンドと比べると、実質コストがやや高い場合がある。


iFree 外国株式インデックスの運用実績

基準価額は、2020年頃までは横ばいになっていましたが、2021年台後半より前後より上昇し25000円台を超えてきました。直近では28000円台を突破し、純総資産額でも360億円まで伸ばしてきています。


 出所:大和アセットマネジメント月次レポートより著者加工


まとめ

「つみたてNISA」は非課税の投資制度で、大和アセットマネジメントの「iFreeシリーズ」は、投資先として人気です。このシリーズは初心者向けで、手数料が無料、信託報酬が低いなどの特徴があり、様々なシリーズが販売されています。


今回紹介した「iFree S&P500インデックス」は米国ハイテク企業を中心に、一方「iFree 外国株式インデックス」はグローバル投資に特化しており、両ファンド共につみたてNISA対象になっていますので、海外投資にも興味をお持ちの方は検討してみてはいかがでしょうか?

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