「投資には興味があるけど、少額投資は意味がないって本当ですか?」このように悩んでいて、投資に踏み切れない方は多くいます。
手元の資金が少なくても気軽に投資を始められるメリットがありますが、そのぶん利益が少ないのも事実。しかし、積立投資によって少額でも確実に金融資産を購入していくと、10~20年後には大きな収益が期待できますよ。
本記事では、少額投資のメリットやシミュレーション結果を解説しつつ、お得な非課税制度について紹介します。
少額投資とは?始めても意味がないと言われる理由を解説
少額投資とは具体的な金額の定義はないものの、1回の購入額が数千円から始められる投資のことをいいます。
投資信託や個別株の単元未満株を購入すれば、数百円から投資できるため、資金の少ない方におすすめできる方法です。
投資信託とは:
投資家から集めたお金をプロであるファンドマネージャーが株式や債券などに投資・運用して、利益を株主に還元する金融商品のことです。
ただし、投資額が低くなるぶん、大きな利益を狙う人から見ると値上がり時の収益は少なくなります。また、購入額が少ないぶん真剣に投資へ向き合わない人もいるため、投資経験は溜まりにくい可能性があります。
上記の理由から、経験者のなかには「少額投資は意味のない投資手法」と考える方もいるかもしれません。
少額投資を始める3つのメリット
少額投資には3つのメリットがあるため、初心者の方や手元資金に余裕のない方におすすめできる手法です。順番に解説するので、少額投資を始めるか迷っている方は参考にしてみてください。
1. 100円から投資を始められる
100円から金融商品を購入できるので、投資を始めるハードルが低いのが大きなメリットです。
個別銘柄の買い付けには通常100株単位が必要ですが、単元未満株を利用すると数百円で購入ができます。また、投資信託では100円単位で商品を選べるため、手元資金に余裕がなくても無理なく購入できるでしょう。
少額投資なら資金を貯める必要がなく、今日から気になる金融商品を購入できます。
2. 損失の金額を最小限に抑えられる
損失の金額を最小限に抑えられるのも、少額投資のメリットです。投資には価格変動リスクがあり、値段の上下を繰り返すため、相場の下落局面で大きく値下がりする可能性があります。
購入した株式が暴落によって半値まで下がると、100万円の投資は50万円まで値下がりしますが、2万円しか保有していなければ1万円の損失で済みます。
下落局面の損失額を抑えられるため、運用で失敗してもつぎの投資へ今までの経験を活かせるでしょう。
3. 分散投資をしやすい
分散投資をしやすいのも、少額投資を始めるうえで大切な考えです。投資には「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。
1つの銘柄を購入したあと、値下がりが起きると損失が大きくなる可能性がありますが、複数の金融商品を保有しておけば損失を最小限に食い止められます。
たとえば、1銘柄に10万円投資するより、投資信託を購入したり異なる銘柄を組み合わせて5種類以上の株式を保有したりすると、リスクヘッジが可能です。
まずは少額でさまざまな金融商品を購入してみて、経験を積んだあと資金に余裕が出たタイミングで投資額を増やすのがおすすめです。
毎月の積立投資ならリターンを確保できる!投資結果をシミュレーション
投資を始めるなら、無理なく投資を続けられる積立投資はおすすめの手法です。実際にどのくらいリターンを得られるかについて、シミュレーションをみていきます。
毎月1,000円を30年間投資し続けて、年利5%のリターンが得られたケースでは、以下の画像のとおりになりました。
10年未満の運用結果はわずかしか増えていませんが、20年目以降は大きく資金を増やすことに成功しています。実際の相場では価格の上下を繰り返しますが、少額投資でも大きなリターンが期待できます。
筆者の場合、運用を始めた当初は毎月5,000円の積立投資からスタートしました。2023年の株高の影響を受けてまずまずの運用結果です。運用結果以上に、給料から自動で天引きされるため、無駄使いや浪費する心配がなく投資額を増やせたのが大きな利点でした。
少額投資を始めるなら「つみたてNISA」がおすすめ
今から少額投資を始めるなら、非課税制度がお得な「つみたてNISA」を利用するのがおすすめです。通常投資で得た配当金や売却益には20.315%の税金がかかりますが、NISA枠で運用した資産に税金はかかりません。
つみたてNISAの概要は、以下画像のとおりです。
非課税期間は20年間であり、長期運用に適した制度です。また2024年から開始予定の「新しいNISA」では非課税期間が恒久化されているので、今のうちから少額投資を始めてみて、資産運用に慣れていきましょう。