解説!つみたてNISAとiDeCo

積立投資の開始はお早めに!

積立投資の運用効果はどの位?

iDeCoやつみたてNISAを利用し積立投資を始めた場合、どれくらい資産が増えるのでしょうか?

投資信託に毎月1万円を投資し、複利で運用した場合(※)、以下の通りになります。

※「複利で運用」とは、運用で得た収益を元本にプラスして投資を行うこと



毎月2万円の場合は2倍、3万円なら3倍の金額となります。

あくまでも複利で運用した場合の数値となりますので、実際は投資信託の価格推移によって資産の総額に違いは出てきます。

参考値としてみて下さい。

 

長期で積立投資を行うほど、複利の運用利率が高いほど、資産は増加することを示しています。

早くから始めた方が積立投資の効果が高いと言えるでしょう

 

iDeCoやつみたてNISAの投信は初心者向き

早く始めた方が資産は増えやすいことは理解できたけど、実際は「投資の知識はないし、すぐには始められない」と考えられている方が多いようです。

確かに「投資内容がわからないものに投資は出来ない」という考え方は正しいと思います。


ただし、積み立て投資に関しては、早く始めた方が良いと考えています。


iDeCoやつみたてNISAの場合、投資信託はインデックス型やバランス型が中心となり、投資未経験者や投資知識の無い方も投資しやすい商品だと考えます。

インデックス型投信日経平均やNYダウなど主要な株価指数に連動するため、値動きを把握しやすく商品性はわかりやすいです。

バランス型投信は株式や債券など様々な資産に分散して投資しているため、リスクが低減できるというメリットがあります。



 

投資開始後に知識を増やそう

積立投資の場合、「投資の知識を増やしてから投資を開始する」のはもったいないと考えています。

投資を始めてから、日米を中心に主要国のGDPや失業率などの経済指標、金融政策、景気対策、政治情勢の動向に関心を持ち、知識を増やしても良いと考えています。


例えば、日経平均の動向に連動した投資信託に投資した場合、「日経平均の組み入れ銘柄にはどんな銘柄があるのだろう」と関心を持ち、トヨタやソフトバンクGの株価推移やニュースを確認してみるのも良いでしょう。


また売上高や営業利益など業績の動向に注目したり、PERやPBRの株価指標について勉強して知識を増やしていくのもお勧めです。

積立投資を皮切りに、国内株や米国株、外国債券など他の商品に投資しても良いと考えています。

 

積立投資では下落の影響は限られる

それでも「知識がないまま投資を始めて、投資信託の単価が下落してしまうのは怖い」と考えられる方も多いかと思います。

しかし、それは心配におよびません。


積立投資ではドルコスト平均法の効果により、投資信託の単価下落局面では購入口数が多くなり、平均取得単価が下落します。

そのため、一括投資に比べ損失は限られ、下落一巡後に上昇が大きくなれば利益が膨らみやすくなります



単価の下落に伴い損失を警戒している方、投資初心者にとって、積立投資は資産形成手段として最適だと考えています。

どの投資信託に投資して良いかわからない場合、まずは日経平均やNYダウなど主要国の株価指数に連動したインデックス型投信を選んでも良いのではないでしょうか。


早く始めた方が資産は増加しやすく、一括投資と比べ投信単価の下落の影響も限られるメリットから、早いうちに積立投資を開始することをお勧めします。

この連載の一覧
株価下落で「新NISAで損切り」が話題に!2024年の積立投資のリターンとは
新NISA、オルカン一択は止めた方が良い?ポートフォリオの理想と現実とは
「貯蓄から投資へ」が進まない理由とは?金融教育の義務化で今後は状況が変化する?
新NISAは何歳からできる?年齢制限はある?50代60代こそ始めるべき理由を解説
新NISAの口座変更手続きとは?体験談とともに解説
証券会社が潰れたら株やお金はどうなる? 新NISAの注意点とあわせて解説
人気のつみたてNISAファンド「iFree S&P500インデックス」と「iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)」を初心者向けに解説します
つみたてNISA【たわらノーロード】シリーズ解析!「全世界株式」と「先進国株式」を比較してみた
資産を育てるチャンス!新しいNISAで高配当株投資は本当にもったいない?
少額投資は意味がないって本当?3つのメリットとシミュレーション結果を徹底解説!
2023年に廃止されるジュニアNISAを賢く運用するコツは?注意点もあわせて解説
【2024年新しいNISA開始】2023年にNISAは始めるべき?メリット・デメリットを解説
資金流入額の多い投資信託は運用効率が良い!
インベスコ世界厳選株式オープンへの資金流入が目立つ
改めて開設手続きは必要?亡くなったらどうなる?新NISAのよくある質問にFPが回答!
「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」と「楽天・全米株式インデックス・ファンド」はどちらを選ぶべき?2つの銘柄を比較してみた
「eMAXIS Slim全世界株式」へのさらなる資金流入に期待!
初心者におすすめ「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」について解説します!
新NISA、成長投資枠のファンド約1,000本が公表に!あの人気ファンドはどうなる?
企業型DCやiDeCoは転職後も持ち運びが可能!
2023年にNISAで投資する場合の注意点
【初心者向け】2024年以降の新NISAの特徴は? 現行NISAと併用は可能なの?違いについてカンタン解説!
NISAは60歳からでも出来る!一般とつみたての違いを知って老後資金を運用しよう
新NISAとiDeCo、どちらを選ぶべき?それぞれのメリット・デメリットと選び方
1億総NISA時代にIFAが価値提供できるものは何か
2024年からNISA新制度で投資を始めようという方々に伝えたい複雑化するカントリーリスク
つみたてNISAに確定申告は必要?損失が出た場合の控除など詳しく解説
【確定申告】株の特定口座(源泉徴収あり)とは?取引口座別の確定申告方法とメリットについて
急落後に戻りが期待できる投資信託で運用しよう
本当に一時金形式で受け取った方が良いの?
退職所得控除の利用方法に注意すべき!
素敵な老後を過ごすために積立投資を始めましょう
つみたてNISAは一括購入できる?年間非課税枠を使い切る方法を詳しく解説
2024年から新NISAへ。生涯の投資プランを設計しよう
来年はインデックスファンドで積立投資をしよう
【つみたてNISA】初心者の買い方~SBI証券とゆうちょ銀行を例にはじめ方をご紹介~
残り約1年のジュニアNISAに注目集まる
【つみたてNISA】専業主婦にもおすすめの理由とは?一般NISAとの違いも解説
一般NISAとつみたてNISAを比べてみる ~金融庁「NISAの利用状況」から~
マッチング拠出とiDeCoの併用は不可!
給与受け取りか、企業型DCで運用するか!
企業型DCとiDeCoの併用が可能に!
NISAのロールオーバー(下)
つみたてNISAが利用できない?純金積立での投資をおすすめしない人の特徴5選
将来の資産形成のために積立投資をしよう!
NISAのロールオーバー(上)
換金自由度、それとも税制メリットを優先しますか!?
iDeCoの死亡一時金は受取人指定が可能
一時金、それとも年金受け取りが良い?
iDeCoの運用は投資信託を中心に!
NISAの恒久化は老後資金の獲得方法になるか
DC法改正を活かし受取資産を増やそう
iDeCoの掛金は毎月拠出が良い?それとも年払い?
値下がりはチャンス!ドルコスト平均法
積立投資の開始はお早めに!
積立投資では上昇局面で利益が膨らみやすい
3人に1人が積み立てなし? つみたてNISAの事実
積立投資での投資信託の単価下落は怖くない
iDeCoの金融機関選びはコスト面を重視しよう
「つみたてNISA」の9割に迫る、投資デビュー
iDeCoは引き出し制限に注意も節税メリットは魅力
つみたてNISAやiDeCoはどんな人が加入できるの?

日本株情報部 アナリスト

角屋 昌範

2005年に国内証券会社へ入社後、投資情報部や調査部に在籍。投資情報部では、米国や香港株式市場見通しの作成など海外金融市場に関する調査業務に携わる。調査部では、ネット関連セクターを中心に国内個別企業のアナリストレポートを執筆した。 国内証券会社などを経て2019年に入社。主に先物市場見通しなど「デリバティブコンテンツ」を担当。 CFP DCプランナー

角屋 昌範の別の記事を読む

人気ランキング

人気ランキングを見る

連載

連載を見る

話題のタグ

公式SNSでも最新情報をお届けしております