外為市場かく戦えり

第17回 どうする!?相場にやる気がない時

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。


さて、人に言うと奇異な目で見られがちですが、個人的には「相場は生き物」と思っています。

落ち着いた時もあれば、高ぶる時や、荒える時もあったりします。

テクニカル分析でも「trend is friend(トレンドは友達)」とも言うくらいです。


さて、中には人間同様「やる気のない時」もあったりします。

「お前は常にやる気ないだろ」との陰口も聞こえてきそうですが、そんな時はそうすればよいか、考えてみたいと思います。


皆様のご参考になれば幸いです。



ドル円、157円台での「コマ」の解釈を考える


ドル円は23日に約3週間ぶりとなる157円台に乗せましたが、その日の足形はいわゆる「コマ」となりました。

翌24日はほぼ十字線、その次の27日はコマでした。


※Trading Viewより


十字線やコマが出現する背景として

1. 攻防の分岐点

2. 商いが閑散

が挙げられます。


前者はまさに一進一退の攻防が繰り広げられ、売り方・買い方共に一歩も譲らない場合です。

後者はそれとは異なり、何らかの事情で市場が閑散となり、売り方・買い方共に売買を見送ったことによると解されます。


今回に関しては、157円前後での攻防ということで1.の要素もありますが、既に157円台に乗せており、その要素はやや弱そうです。

それよりも、27日が米国休場で米市場の3連休が意識され、手控えムードが広がったことによる2.の要素のほうが強そうです



やる気のない時は


さて、本題に戻りますと、相場にやる気のない時の選択肢は「新規で売買しない」に尽きるかと思います

新規で売買をするということは、相場変動のリスクをとるということです。


値段があまり動かない中でポジションを持つことは、自身のトレード戦略において必要でしょうか?

このことをしっかり考えたうえで、個人的には不必要なリスクをとることは極力避けていただきたいのが本音です。


個人投資家の最大のメリットである「いつでも好きなタイミングで取引してよい」点を最大限生かしましょう。


明日も相場はあります。

わかりやすい局面を待ちましょう。

この連載の一覧
第40回 【ドル円】気迷うのはローソク足だけではない
第39回 【ドル円】トランプ・トレードが取れなくても・・・
第38回 【増し玉】あいつとは、相性が合わない
第37回 【ユーロドル】念には念を入れて
第36回 【トルコリラ円】追加買いに乗り気になれない理由はコレ
第35回 【どうする】ドル円、押し目がないかもしれない時
第34回 【ドル円】勝っておごらず負けて腐らず
第33回 【ドル円】守りたいもの、それは利益!
第32回 【夏の怪談】ドル円、ストップ注文を出していなかったら・・・
第31回 【振り返り】トレードにおける得手・不得手
第30回 【気のせい】天使がほほ笑む相場に見えたが
第29回 【ドル円】どうする!?往復ビンタにあったら
第28回 【ドル円】振り返ると、さえない
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第24回 【ドル円】スケベはスケベのままに
第23回 【ドル円】是生滅法の心境で
第22回 【振り返り】今年前半の損益とトレード
第21回 【ドル円】約37年半ぶりの円安を見たら、欲は出るよね
第20回 慌てるな!待つも相場
第19回 相場における「恐怖」を知ろう
第18回 【解説】トルコリラ円とドル円を買いたいと思った理由
第17回 どうする!?相場にやる気がない時
第16回 【ランド円】大物を釣るための心構え!?
第14回 ドル円、ストップロスの重要性を再確認
第13回 【番外編】アップデート・ドル円の2024年見通し
第12回 チャートの声を聞いてドル円を買ってみる
第11回 豪ドル円、天井は近い?
第10回 どうする!? 選択肢がたくさんある時
第9回 スワップは甘いささやき?
第8回 不器用な人間でも勝つ方法を考える
第7回 円安が敵に回る
第6回 【デッドクロスのその後】南アフリカランド円、買いで入る
第5回 待つも相場、一進一退でも焦らない
第4回 マイナスをプラスに変えるには?
第3回 ユーロドル、どうする!?出遅れた相場への取り組み方
第2回 【番外編】テクニカル面から見た、これからの2024年のドル円相場見通し
第1回 ランド円、デッドクロスの先を予測する

為替情報部 アナリスト

川畑 琢也

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

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