「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回はドル円です。
事前に入口と出口を決めていたこともあり、自分でも驚くほどきれいにエントリーして利益確定に至りました。
皆様の参考になれば幸いです。
ビッグイベント前だが
早速ですが、10日にこう書きました。
ドル円、雲の上限付近で底堅いので現在レート151.70円で少量買い。151.25円でも少量買い下がり。ただし、明日の米CPI前ということで無理しない。基準線152.70円で利確。損切りは本日安値のやや下150.80円。
翌11日には11月米消費者物価指数(CPI)というビッグイベントを控える中ですが、日足・一目均衡表の雲の上限付近で下げが一服となったのを見て、チャートでは上方向に広がりそうに見えました。
イベント前の肩慣らしのつもりで、軽くエントリーしてみることにしました。
それ以外にも、200日移動平均線に向けて上昇してきており、上抜けばグランビルの法則の買いサインにもなりますので、多少なりとも上値余地が広がるのではとの見方も、ドル買いを後押ししました。
予想外の日銀観測報道
12日に入り、東京市場は上値が重い展開となりましたが、見どころは欧州市場にありました。
一部通信社から発表された日銀観測報道です。
初動は円買いでの反応でした。
関係者の話として「一部政策委員は12月会合で利上げ提案あれば反対しない見通し」などと伝わると、日銀の早期利上げ期待から円買いが優勢となり、ドル円は151.02円まで下落。
この流れで151.25円の買い指値が成立しました。
しかし、その後すぐに円売りの反応となり、急速に円安が進行。
先ほどの話で「日銀は今月利上げ見送りでも物価加速リスクは大きくないと認識」「円安の物価押し上げリスクは相対的に薄れていると判断」との見方も報じられたことで、次回会合での金利据え置き観測が強まると、今度は円売りが強まる展開に。
ドル円は152円に乗せると、そのまま売り決済の指値を出していた152.70円にタッチ。見事に利益確定となりました。
※Trading Viewより
運を味方につけるために準備する
今回は日銀の観測報道という予測不能な材料で上下という、運に助けられた面は大きいです。
しかしながら、事前に予想して動くことができたことが、運を引き寄せたのではないかと思います。
現在保有ポジション(執筆時点)
ドル円 152.22円と151.85円買い(いずれも少量)
以下は長期保有目的
トルコリラ円 4.38円買い