外為市場かく戦えり

第38回 【増し玉】あいつとは、相性が合わない

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。


さて、今回はドル円です。

あいつとは、以前から個人的に引っかかっている、「増し玉」です

買い増しとか、売り増しという投資手法です。


今回は失敗の振り返りとなります。


皆様の参考になれば幸いです。



買い増ししたくなるチャート


当初、150.75円で少量の買いを持っていました。

個人的には上昇すると見ていたので、どこかで買い増ししたいと思っていました


24日、こう書きました。

本日ドル円は米10年債利回りが低下する中で下押すも、利回りは昨日安値水準4.21%前後を前に下げ渋り。見方によっては買い場かも。現在レート152.25円で少量買い増し。ストップは23日陽線実体部1/2押し151.87円。


ダウ理論ではないですが、それまでどちらも一緒に下げていたのが、ここにきて片方は下げても片方は下げ渋るような動きを見せた場合、「もしかしたら?」と思ってしまいます。



合わない手法と理解することも大事


結果は、ストップ成立でクローズとなりました。

押し目と思って買ったのですが、ストップ成立した際に何とも言えない気持ちになりました

ストップ成立だけなら割り切れるのですが


買いをもっと引き付けるべきだったのか、買いたいという気持ちが先走ったのか、それとも何なのか・・・。

「これ」といった答えがでない、もやっとした気持ちがしばらく続きました。

そうなると、「増し玉」は自分に合っていない投資手法と割り切って考えるしかありません。


「買い増し(売り増し)」は大きなトレンドをとる上で身に着けたい手法の一つではありますが、そもそも日足レベルでは使いこなすのが難しいかもしれません。

今後は買い増しをしない・・・とは言いませんが、使う頻度は間違いなく下がるでしょう。


このように、「合わない投資手法」を理解しておくのも、損失を減らす点で有益かと思います。

気持ちを切り替え、他の方法でトレードを考えたいと思います。


※Trading Viewより



現在保有ポジション(執筆時点)


以下は長期保有目的

トルコリラ円 4.38円買い


この連載の一覧
第38回 【増し玉】あいつとは、相性が合わない
第37回 【ユーロドル】念には念を入れて
第36回 【トルコリラ円】追加買いに乗り気になれない理由はコレ
第35回 【どうする】ドル円、押し目がないかもしれない時
第34回 【ドル円】勝っておごらず負けて腐らず
第33回 【ドル円】守りたいもの、それは利益!
第32回 【夏の怪談】ドル円、ストップ注文を出していなかったら・・・
第31回 【振り返り】トレードにおける得手・不得手
第30回 【気のせい】天使がほほ笑む相場に見えたが
第29回 【ドル円】どうする!?往復ビンタにあったら
第28回 【ドル円】振り返ると、さえない
第27回 【ランド円】長期保有の予定だったが・・・
第26回 【トルコリラ円】損切りだけど、悔いはなし
第25回 【ドル円】風向き変わった!?ならば方向転換
第24回 【ドル円】スケベはスケベのままに
第23回 【ドル円】是生滅法の心境で
第22回 【振り返り】今年前半の損益とトレード
第21回 【ドル円】約37年半ぶりの円安を見たら、欲は出るよね
第20回 慌てるな!待つも相場
第19回 相場における「恐怖」を知ろう
第18回 【解説】トルコリラ円とドル円を買いたいと思った理由
第17回 どうする!?相場にやる気がない時
第16回 【ランド円】大物を釣るための心構え!?
第14回 ドル円、ストップロスの重要性を再確認
第13回 【番外編】アップデート・ドル円の2024年見通し
第12回 チャートの声を聞いてドル円を買ってみる
第11回 豪ドル円、天井は近い?
第10回 どうする!? 選択肢がたくさんある時
第9回 スワップは甘いささやき?
第8回 不器用な人間でも勝つ方法を考える
第7回 円安が敵に回る
第6回 【デッドクロスのその後】南アフリカランド円、買いで入る
第5回 待つも相場、一進一退でも焦らない
第4回 マイナスをプラスに変えるには?
第3回 ユーロドル、どうする!?出遅れた相場への取り組み方
第2回 【番外編】テクニカル面から見た、これからの2024年のドル円相場見通し
第1回 ランド円、デッドクロスの先を予測する

為替情報部 アナリスト

川畑 琢也

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

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