外為市場かく戦えり

第25回 【ドル円】風向き変わった!?ならば方向転換

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。


今回も、直近のドル円のトレードについて振り返ります。

皆様の参考になれば幸いです。



ドル円、チャートを見て日足で調整が入りそうと判断


前回まではドル円は買い目線で見ていました。(前回の記事はこちら


しかし、23日にその時のレート(156.25円)で売りポジションを持つことにしました

売った後で156.60円台まで戻したのを見てタイミングが早かったかと思いましたが、ストップを付けずにその後下値を広げており、方向は間違っていなかったと思います。


その時のこう書きました。

ドル円、5日線が重い。買い指値キャンセルで現在レート(156.25円)で売り。損切りは157.10円、利確候補は週足一目の基準線(153.93円)や200日線(151.51円)だが下げ渋る場合は早めにカット。ポンドドルはストップを1.2955ドル、その際ドテンに変更。


売った理由ですが、5日線が重い以外にも、20日線の向きも下向きに転換しており、7月上旬のような上値模索の流れが変わったと感じたためです。

仮に戻ったとしても、5・20日線いずれも上値を抑えそうと見ました。


※Trading Viewより



週足は崩れていないので無理しない


週足を見ると、26週線を一時的に割り込んでいるとはいえ、52週線はまだ割り込んでいません。

また、いずれの線も傾きは上向きを維持しています。

こうした点を踏まえ、週足を巻き込むような下落トレンドにはいたらないかもと判断しました。


そうなると、日足レベルでの下げが一服すると再び上昇することも考えられます。

下向きから上向きに変わるタイミングに備え、売りポジションは無理せず利益を残すようにしようと考えました。


※Trading Viewより



利益確定してクローズ


今回は、理想を言えば151円台半ばに位置する200日線で利益確定できればと思いました。

ただ、週足が崩れていない点を踏まえると、そこまで下押さずに切り返す恐れもそれなりにあると判断。

一部ポジションはその時のレート(152.65円)で決済しました。


また、残りは151.55円(200日線)と154.10円のOCOにして、不測の事態に備えました。

結果的には、26日のNY市場序盤にちょうど154.10円台まで上昇してストップ成立となりました。


簡単にはつかないようにやや遠目に出したのですが、あっさり成立して少し驚いています。

もしかしたら、下押しの流れも変わったのかもしれません。



現在保有ポジション(執筆時点)


以下は長期保有目的

ランド円 7.78円買い少量

※トルコリラ円 4.87円買いはストップ(4.65円)成立でクローズ


この連載の一覧
第36回 【トルコリラ円】追加買いに乗り気になれない理由はコレ
第35回 【どうする】ドル円、押し目がないかもしれない時
第34回 【ドル円】勝っておごらず負けて腐らず
第33回 【ドル円】守りたいもの、それは利益!
第32回 【夏の怪談】ドル円、ストップ注文を出していなかったら・・・
第31回 【振り返り】トレードにおける得手・不得手
第30回 【気のせい】天使がほほ笑む相場に見えたが
第29回 【ドル円】どうする!?往復ビンタにあったら
第28回 【ドル円】振り返ると、さえない
第27回 【ランド円】長期保有の予定だったが・・・
第26回 【トルコリラ円】損切りだけど、悔いはなし
第25回 【ドル円】風向き変わった!?ならば方向転換
第24回 【ドル円】スケベはスケベのままに
第23回 【ドル円】是生滅法の心境で
第22回 【振り返り】今年前半の損益とトレード
第21回 【ドル円】約37年半ぶりの円安を見たら、欲は出るよね
第20回 慌てるな!待つも相場
第19回 相場における「恐怖」を知ろう
第18回 【解説】トルコリラ円とドル円を買いたいと思った理由
第17回 どうする!?相場にやる気がない時
第16回 【ランド円】大物を釣るための心構え!?
第14回 ドル円、ストップロスの重要性を再確認
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第12回 チャートの声を聞いてドル円を買ってみる
第11回 豪ドル円、天井は近い?
第10回 どうする!? 選択肢がたくさんある時
第9回 スワップは甘いささやき?
第8回 不器用な人間でも勝つ方法を考える
第7回 円安が敵に回る
第6回 【デッドクロスのその後】南アフリカランド円、買いで入る
第5回 待つも相場、一進一退でも焦らない
第4回 マイナスをプラスに変えるには?
第3回 ユーロドル、どうする!?出遅れた相場への取り組み方
第2回 【番外編】テクニカル面から見た、これからの2024年のドル円相場見通し
第1回 ランド円、デッドクロスの先を予測する

為替情報部 アナリスト

川畑 琢也

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

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