「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回もドル円です。
日米の金融政策イベント通過で方向性を確認した後ですが、クリスマスがあったので、それを通過してからエントリーしました。
皆様の参考になれば幸いです。
相場に勢いがない時
外国為替相場において、例年クリスマス前後は動意薄になりやすいタイミングの一つです。
こういう時は特に、無理してもいいことはありません。
よく「市場参加者が減少する」と言われますが、これは「普段より少なめの注文でも動きやすい」ことのほかに「流動性が低下して思うように売買できない」という面もあります。
前者は、例えば先日25日のドル円の仲値公示に向けた動きのように、まとまった注文が入ると普段よりも荒い動きになりやすい点です。
荒い動きとなると、やはり売買は難しくなってしまいます。
個人投資家にとって注意すべきは後者です。
流動性が低下すると、金融機関はリスクを減らすため、スプレッドを広めにしてレートを提供します。
暗に「売買しないで」と言っているようなものです。
そうなるとFX会社もスプレッドを広げざるを得ず、個人投資家はスプレッド拡大というコストを払って取引をすることとなります。
コストを負担しても利益が出ればよいですが、参加者が少ないということは値動きも細りやすいことにつながります。
それだけのリスクを背負って取引するメリットはあるのか疑問感じるときは、おとなしく休みましょう。
日米金融イベントを通過して方向性を確認
12月中旬は日米で金融イベントがありました。
まず米国について、18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利の0.25%引き下げが決定されましたが、同時に公表されたFOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)では、2025年末時点の中央値が上方修正され、利下げ回数が2回と前回9月の見通しから半減したことなどから、市場はドル買いで反応しました。
また、日本については、一部で早期利上げ観測がくすぶる中、19日に日銀は事前報道通り金融政策の据え置きを発表したほか、植田日銀総裁の会見では円安についても特に懸念している様子は見られなかったことで、市場は円売りで反応しました。
これらを合わせると、目先的にはドル買い・円安が進行しやすい地合いにあると考えました。
ドル円、買ってみる
冒頭で触れたクリスマスの影響を避けるため、26日に買いで入ることにしました。
前回の反省を生かし、1回のエントリーは少量ながらも、リスクをやや取るべく、残り2回の買い下がりもセットしています。
26日にこう書きました。
日米金融イベントを通過し、クリスマスも終わったので、円売り・ドル買いの流れは変わらずと見る。現在レート157.37円のほか、157.10円や156.90円でそれぞれ少量買い。利確候補は160円、損切り目処は24日安値の少し下156.80円。
※Trading Viewより
現在保有ポジション(執筆時点)
ドル円 157.37円買い少量
以下は長期保有目的
トルコリラ円 4.38円買い