「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
今回も、ドル円です。
タイトルはあえて「楽に儲けたい」としましたが、「効率的に」「ストレスを減らしたうえで」といった意味合いです。
「楽して儲けたい」とは意味合いが異なりますのであしからず。
今回は儲けこそ出ましたが、その過程は苦しいものであったことを振り返ります。
ことのはじまり
25日にこう書きました。
ドル円、日足チャートを上下反転させると149円前後で伸び悩みに見える。トレンドに逆らうのを承知で、152円台半ばの200日線を目標値に、現在レート149.65円や21日安値148.93円で少量買い。損切りは昨年12月3日安値のやや下148.50円。
個人的に時々使う手法です。
例えば買いたいと思えるチャート形状であった時、上下反転にして売りたい形をしているのであれば、視点を変えても見方はぶれていないといえます。
チャートソフトによりけりの機能ですが、実装されているのであれば一度お使いいただくことをお勧めします。
そう思ったファンダメンタルズの材料として、円高材料が剥落した、というのがあります。
21日に植田日銀総裁が長期金利の上昇について、「市場の通常の動きとやや異なる形で急激に上昇する例外的な状況では『機動的に国債買い入れの増額等を実施』」などと発言。
翌週に入ると本邦10年債利回りの上昇が一服しました。
今までは、「米景気不安からくるドル安」と「日銀の早期利上げ期待を背景とした本邦長期金利上昇による円高」のWパンチでしたが、ここにきて片方のパンチ力が弱まったことで、ドル円の下押しの力も弱まって200日線あたりへのリバウンドはあるか?と考えました。
左:通常のチャート 右:上下ひっくり返したチャート
※Trading Viewより
「楽に儲ける」には
トレードする以上、儲けようとするのは皆が思うところです。また、儲けるまでの過程について、楽に達成できるなら言うことはありません。
この場合の「楽に」ですが、ストレスや恐怖感の少ないトレードを意味します。
ポジションをもってしまい不安で寝れなくなるのは、対極にあるトレードといえます。
そのような不安や恐怖を軽減しつつトレードするには、どうしたらよいでしょうか。
やはり、トレンドに沿ったトレード、もしくは不安や恐怖を感じる局面では手を出さない、ことに尽きるかと思います。
トレンドに逆らうと苦しい
出来れば5日や6日など短期線の改善(下向きが、ほぼ横ばいor上向きに向きが変わる)が見られるまで待つのも手でしたが、日足チャート上では148円台で底堅そうに見えたため、ストップを置いて買いで入りました。
結果は、指値買成立後も下押しましたがストップ水準はぎりぎり到達せず。
とはいえ、トレンドに逆らっている上に、上伸も149円台後半に限られると下押しも早いなど、気が気ではありません。
今回は買いでトレードしていることに負担を感じたので、微益で撤退しました。
新規買い:平均コストは149.29円(内訳:149.65円で成行、148.93円で指値)
ストップ:148.50円(成立せず)
利益確定:149.45円(成行で)
今回は微益ながらも決済してポジションがなくなったことでほっとしたのは言うまでもありません。
トレードするにあたって、こんな気苦労を負う必要はありません。
トレンドに逆らわないなど、気持ちに余裕のある状態でトレードしたいところです。
現在保有ポジション(執筆時点)
以下は長期保有目的
トルコリラ円 4.38円買い