「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回はドル円です。
今月5日は、米国で4年に1度の米大統領選が行われました。
そこで思ったことを振り返りたいと思います。
皆様の参考になれば幸いです。
選挙はやってみないとわからない
これは、個人的に思っていることです。
選挙は選挙がスタートしてから実際の投票日まで時間があり、その間の討論会などで候補者から素晴らしい政策提案が出たり、反対に失言が出たりなど、様々な発言内容を積み重ねて候補者の有利不利が見えてきて、選挙を迎えるのでないでしょうか。
ただ、今回はメディア報道を見る限り接戦となっており、共和党のトランプ候補と民主党のハリス候補のどちらが勝利してもおかしくない状況でした。
期待が高まっている状況では、一度動き出してしまうと勢いがなくなるまで動いてしまうことは、ままあります。
イメージとしては、ペットボトルロケットの打ち上げが近いかもしれません。
一旦動き出してしまうと、勢いに任せてチャートポイントを無視して動いてゆくこともあります。
そうなると、相場は出たとこ勝負的な様相も帯びてくるので、普段とは違う雰囲気となることも考えられます。
どうトレードする?
さて、その場合はどこでどうトレードするか、思案のしどころです。
今回は私自身、投票結果が予想しづらい中、投資のイメージがわかなかったということもあり、結果判明前後でのエントリーは避け、動きが落ち着いたところで考えようとなりました。
4年に一度のイベントということで、市場参加者は沸き立っていたに違いありません。
そういったお祭り気分に乗っかって一儲けしようとする人が出てくるのは理解できます。
また、「相場の世界にいる人間がそれでいいのか!?」と思うかもしれません。
しかし、今一度考えていただきたいのは、投資の目的です。
大多数の方にとっては「利益を得る」ためのものではないでしょうか。
おそらく、ここをご覧の皆様は、「下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる」では生き残れないことは、すでにご存じではないでしょうか。
ましてや、イメージがわかず気乗りしない状況とあっては、積極的に売買する気も起きず・・・となりました。
というわけで、直後は見送って落ち着いたら改めて考えることにしました。
ちなみに、タイトルにもありますが、今回は米大統領選の開票速報を手掛かりとしたトレードはできませんでしたが、全く悔いはありません。
そこで、大統領選の結果が判明した翌7日にこう書きました。
ドル円での大陽線出現を見て、買い目線で検討。155円方向への上伸を期待して、日足・一目均衡表の転換線153.00円や200日線151.67円で買い下がり。損切り候補は昨日安値のやや下151.00円。ただし、風向きが変わったら損切り水準到達前にカットも。
あえて手を出すならば?
職業ディーラーでしたら、常にレートを見ることも可能ですので、あえて手を出すのもそれほど難しくはないかもしれません。
むしろ、売買ポイントまで辛抱強く待つ方が難しいかもしれません。
それに対して、個人投資家の視点では、常にレートをチェックできる方は少数派かと思います。
そうなると、どうしても成行だけでは売買しきれず、指値や逆指値も併用しながらになるのではないでしょうか。
たとえば、今回もしトレードするなら、直近で上抜いた200日移動平均線をポイントにして買い目線での検討、でしょうか。
繰り返しになりますが、アイディアが沸かない、見通し立たないなどの理由で気乗りしない時は、トレードすべきではありません。
投資タイミングはアイディアがわいた時や、見通しが立った時に備えて取っておきましょう。
そうしてトレードの成功確率を高めることが、個人投資家に求められるのではないでしょうか。
相場は、自信をもってトレードしても結果負けたりする世界ですから。
※Trading Viewより
図の左は日足。ちょうど200日線を上抜いたあと、直近では下押しの目処に代わっています。
図の右は5日からの30分足。5日のNY市場から6日の東京市場序盤にかけて151円台前半に下押ししており、ちょうど200日線に絡んだ攻防となっていました。
現在保有ポジション(執筆時点)
以下は長期保有目的
トルコリラ円 4.38円買い