外為市場かく戦えり

第6回 【デッドクロスのその後】南アフリカランド円、買いで入る

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。


今回は、第1回で取り上げた「ランド円、デッドクロスの先を予測する」の、その後の記事です。

まだご覧になっていない方は、先に下記の第1回の記事を見てから今回の記事をご覧いただくと、理解が深まるかと思いますので是非ご覧ください。


第1回 ランド円、デッドクロスの先を予測する


今回も皆様の参考になれば幸いです。



ランド円、買ってみた(2/27)


前置きが長くなりましたが、ランド円が買いたいポイントまで下がってきましたので、買ってみました。以下、その時のコメントです。

先月お伝えしたランド円は、前週23日に週足・一目均衡表の転換線前後まで下げてきたので、7.78円で買い。今年の南ア総選挙は与党ANCの苦戦が予想されている点は気になるが、スワップもあるのでどちらかといえば中長期の保有を想定。損切り候補は7.40円。


7.78円の買いが成立した後は7.70円台の滞在時間は短く、すぐに7.80円台に戻す日々が続いており、当初目的の半分は達成です。


※Trading Viewより


出口戦略を考える


さて、ここからの問題は、出口をどうするかです

損切りで終わるよりも利益確定して終わりたいところですが、どこで切り上げるかは難問です。


よく、チャートの下と上を捕まえて「ここで買ってここで売れば簡単です」という人がいますが、そんなにうまくゆけば苦労はしません

仮にそうであったとしても、再現性がなければ、偶然の一致と割り切ったほうがよいでしょう


また、利益を確定してもその後の動きを見て「利食いが早かった」という経験は、誰もが一度は経験しているのではないでしょうか。

しかし、それができないと、いつまでもポジションを保有することとなりかねません。


一見すると「長期保有」かもしれませんが、出口を決められないと、相場急変などで市場からロスカットを迫られる場合もあります。

含み益があったのにロスカットで終了となった場合のショックは計り知れません。そういう事態にならないためにも、出口を探しておくことは重要です。

投資の時間軸やリスク許容度と相談しましょう。


一旦利益を確定したら、まずは一連の取引の流れ(新規でポジション持つ→決済して取引終了)が無事終わって利益が出たことに満足して、次に移るのがよいのではないでしょうか。



利益確定と損切りの目処


さて、話を戻しますと、損切りは従来通り7.40円にします。

利益確定の目処ですが、8円台に乗せられれば、昨年11月高値8.34円、22年6月高値8.81円が視野に入ってきそうです。


もっとも、現時点での目処ですので、その後の相場状況によって随時見直したいと思います。


この連載の一覧
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第39回 【ドル円】トランプ・トレードが取れなくても・・・
第38回 【増し玉】あいつとは、相性が合わない
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第36回 【トルコリラ円】追加買いに乗り気になれない理由はコレ
第35回 【どうする】ドル円、押し目がないかもしれない時
第34回 【ドル円】勝っておごらず負けて腐らず
第33回 【ドル円】守りたいもの、それは利益!
第32回 【夏の怪談】ドル円、ストップ注文を出していなかったら・・・
第31回 【振り返り】トレードにおける得手・不得手
第30回 【気のせい】天使がほほ笑む相場に見えたが
第29回 【ドル円】どうする!?往復ビンタにあったら
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第22回 【振り返り】今年前半の損益とトレード
第21回 【ドル円】約37年半ぶりの円安を見たら、欲は出るよね
第20回 慌てるな!待つも相場
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第18回 【解説】トルコリラ円とドル円を買いたいと思った理由
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第11回 豪ドル円、天井は近い?
第10回 どうする!? 選択肢がたくさんある時
第9回 スワップは甘いささやき?
第8回 不器用な人間でも勝つ方法を考える
第7回 円安が敵に回る
第6回 【デッドクロスのその後】南アフリカランド円、買いで入る
第5回 待つも相場、一進一退でも焦らない
第4回 マイナスをプラスに変えるには?
第3回 ユーロドル、どうする!?出遅れた相場への取り組み方
第2回 【番外編】テクニカル面から見た、これからの2024年のドル円相場見通し
第1回 ランド円、デッドクロスの先を予測する

為替情報部 アナリスト

川畑 琢也

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

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