「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回はドル円です。
下落トレンドの中のリバウンド狙いの話です。
皆様の参考になれば幸いです。
5日線の改善を待ってドルを買ってみる
ドル円、ここしばらくは5日線の向きが改善してから買いを考えたいと書いてきました。
そうした中、11日に146.54円まで下落して昨年10月以来の安値をつけましたが、直近安値であった10日安値146.64円を10銭更新しただけに留まると、その後は切り返す動きとなりました。
さて、直近の動きですが、チャートを上下反転させると、天井形成のようにも見えます。
また、5日線も13日に入ると線の向きが上向きに転じました。
これらを合わせ、21日線あたりまでの短期反発の余地があると見て、買いからエントリーしました。
13日にこう書きました。
ドル円、昨日は5日線を上抜くと同時に線が上向きとなったのを見て、現在レート147.87円で少量買い。トレンドに逆らっている点は認識しているので、損切りは昨日安値のやや下147.45円。利確候補は21日線の149.67円だが無理しない。
移動平均線の向きから相場を考える
当たり前の話ですが、5日移動平均線は「5日間の終値を足して5で割る」ことで計算されます。
つまり、5日前の出てゆく値段と、今度入ってくる値段の差が、移動平均の傾きを決めます。
下の図で見ると、5日線は直近の高い終値が計算から徐々に外れてゆきます。
また、入ってくる値段は5日間の安値よりもやや上のため、高い値段が計算から外れてゆけば、多少なりとも線は上向きに転じます。
6日前の陽線が計算対象から外れたことで、5日間の中で、今日(13日)の価格水準は高い位置にあることが分かります。
ここから先ですが、3日ほどは計算対象の中で安い値段が集まっていますので、どちらかといえば移動平均線は上向きになりやすいタイミングといえます。
一方、21日線を見ますと、直近では2月中旬につけた154円台が計算対象の中に入っているほか、その後数日にわたり150円台前半の値段が計算対象の中にあります。
あと1週間ほどで計算対象から徐々に外れてゆきますので、その時までに底堅めをできるかが、21日線を上向かせられるかのポイントになると見ています。
※Trading Viewをもとに筆者作成
余談:某セミナーにて
先日、とあるところでお話をする機会をいただきました。
その中で「一致するところは注意したい」とお伝えしました。
例えば、ファンダメンタルズとテクニカルの方向性の一致や、複数の時間軸のチャートの方向性が一致するときなど。
その中で質問いただいた際にうまく回答できなかったのですが、後で振り返ると、ドル円を例にすると、ドル円とIMMポジションとの一致、というのもあるかと思います。
例えば、ドル円が下がるなか、IMMの円買いポジションが増加してゆく場面などは、「一致」の例に当てはまると思います。
現在保有ポジション(執筆時点)
・保有ポジション
ドル円 147.87円買い少量
・以下は長期保有目的
トルコリラ円 4.38円買い(ストップは3.90円)