外為市場かく戦えり

第18回 【解説】トルコリラ円とドル円を買いたいと思った理由

イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。


今回は、トルコリラ円とドル円の買いでのトレードのアイディアです。

特に前者は「いまさらトルコリラ円!?」と思われるかもしれませんが、妙味がありそうなので取り上げてみました。

また、成立はしませんでしたがドル円を買ってみようと思った理由も触れてゆきます。


皆様の参考になれば幸いです。



トルコリラ円、買おうと思った理由


今となっては信じられませんが、トルコリラ円は、リーマンショック前には100円の大台に迫る場面もありました。

しかし、それ以降は右肩下がりの展開が続くと、2024年3月には過去最安値となる4.54円まで下落しました。

さすがにここまでの下落を予想できた人は皆無かと思われ、まさに死屍累々でした。


そんな中、6月3日にはこう書きました。

トルコリラ円、週足の一目均衡表では来週にも転換線が基準線を上抜ける見通し。これは約3年ぶりの出来事。遅行線も早ければあと2週で上抜ける見通しであり、5-6円にかかる厚い雲上抜けに期待がかかる。長期戦を覚悟のうえで現在レート(4.87円)で買い、損切りは3月に付けた過去最安値4.54円の少し下4.45円。



※Trading Viewより


また、テクニカル面以外でトルコリラを買ってみようと思った理由は、「エルドアン大統領の変化」を感じたからです。

これまで大統領は「金利の敵」を自任し、「高金利がインフレを招く」との持論を展開して、タカ派的な中銀総裁を何人も解任してきました。

しかし、ここにきてトルコ中銀の大幅利上げによるインフレ抑制姿勢に賛同するなど、これまでとの姿勢に明確な変化が見られました

これにより、トルコ中銀もタカ派姿勢を堅持しています。


もっとも、エルドアン大統領がいつ変心するかわからないリスクや、トルコ中銀がインフレ抑制に成功するかなど、不確定要素は少なくありません。

それでも、現在の状況なら、買いでのエントリーに妙味を感じました。

もっとも、15年以上も下げていただけに、反発が入ると年レベルになりそうなので、長期戦を予想しています。



ドル円は短期勝負をイメージ


こちらは成立しなかったパターンです。


ドル円の5分足を見ていると、底打ち後に切り返すも伸び悩み、といった動きでした。

Wボトムでネックライン超えとなれば比較的リスクが少ない中でリターンが狙えるかと思い、オーダーもその日限りという短期勝負でました。

5分足を見ての判断ですので、そうならざるを得ませんが。


4日にこう書きました。

ドル円、154.71円まで下落後に155.20円台まで切り返すも失速。分足上で2番底付けて前述の戻り高値を超えたら面白そうなので、本日限りで155.30円でストップ買い、損切りは154.95円で出してみる。市場が神経質なので、雲行きが怪しくなったら早めの撤退や指値取り消しも。



※Trading Viewより


結果は、その日のうちに155.30円までの上伸はなかったので、ストップ買いは不成立でした。

翌日はこの水準を突破すると156円台に上値を伸ばしているので、見立てとしては間違いではありませんでしたが、有効期限切れでこの流れを捕まえられませんでした。当初から「短期勝負」と割り切っていたので、こればかりは仕方ありません。


気持ちを切り替え、次に行きたいと思います。


為替情報部 アナリスト

川畑 琢也

2002年に商品先物会社に入社し外国為替証拠金取引(FX)部門に配属されたのを皮切りに、複数のFX会社・部門でディーリングや相場分析を始めとして様々な業務を担当。FX会社系総研ではシニアテクニカルアナリストとして従事、雑誌の連載やメディアへの出演などを行う。2023年にDZHフィナンシャルリサーチ入社。

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