「イチオシ」内ではテクニカル分析を始めとしたトレードのアイディアを主に書いていますが、本コラムではその中で書けなかったことや、その後の振り返りなどに触れてゆきます。たまには番外編もあります。
さて、今回は番外編です。
ドル円が今月9日に昨年10月以来となる144円まで下押すなか、ここから下抜けた場合のポイントを確認しておきたいと思います。
皆様の参考になれば幸いです。
月足から見るドル円
ドル円は月足から見ると、現状はきわどい位置に立っていることがわかります。
移動平均線を見ると、9カ月線が18カ月線を下抜いてデッドクロスが出現しているほか、145円付近に位置する36カ月線も割り込もうとしている状況です。
もし36カ月線を明確に割り込む場合、133円台後半に位置する54カ月線が目処として見えてきます。
※Trading Viewより
左は9&18カ月線、右は36&54カ月線
また、一目均衡表を見ると、転換線が抵抗となって基準線を下抜けしようとしつつあります。
下抜けると、下値めどとしては134円台に控える雲の上限も視野に入りそうです。
※Trading Viewより
ここから下の目処ですが、主なものとして以下が挙げられます。
140円の心理的節目
139.58円:24年9月安値
136.50円:24年7月高値を起点とするN計算値
133.89円:月足・一目均衡表の雲の上限
125.86円:15年6月高値(後述)
117.21円:同、E計算値
もし、2016年6月安値99.02円から2024年月高値161.95円の上昇幅に対する調整局面と見るのならば、以下の目標値も目処として挙げられます。
140.97円:1/3押し
137.91円:38.2%押し
130.49円:1/2押し
さらに視野を広げて、2011年安値75.35円を起点として昨年高値161.95までの上昇幅に対する戻り局面と見るのであれば、以下水準も意識されるかもしれません。
133.08円: 1/3押し
128.87円:38.2%押し
118.65円:1/2押し
過去の合戦場の跡地にも注目
また、2000年以降は125円が分岐点となることがしばしば発生しています。
先ほどの目標値でもふれましたが、2011年安値からの上昇局面は2015年6月高値125.86円までとなり、その後16年6月には99.02円まで失速しています。
ドル円に関しては、先ほど挙げた125円をはじめ、100円など過去の合戦場(攻防のあった地点)が使い回される(再び意識される)ケースがあります。
もしかしたら、2002年1-2月の高値水準であった、135円レベルが再び注目されるかもしれません。
今回もまた、過去の攻防の分岐点が意識されるのか、個人的には注目しています。
※Trading Viewより
現在保有ポジション(執筆時点)
なし