5月のREIT指数は月間で1.4%上昇しました。
4月は1.2%上昇しており、2カ月連続の上昇となりました。これより前に2カ月連続で上昇したのは2024年3月~4月でしたので、約1年ぶりの続伸となります。
過去1年間の上昇は一時的
この1年の間にも、強く買われる場面はありました。2024年8月中旬には鋭角的に上昇していますし、2025年に入って1月には好スタートを切りました。
ただ、中長期的なトレンドが弱いと、上昇が長くは続きません。「まだ下がるかもしれない」という警戒が拭いきれない状況では、買いが一巡した後には戻り売りが出やすくなります。
底打ち確認にはある程度の時間が必要
2024年のREIT指数は下げトレンドが継続しました。
ただ、2024年12月に1611.44pの安値をつけた後は、何度かこの近辺まで下げることがあったものの、安値は更新することなく切り返しています。
底打ちを確認するには、ある程度の時間が必要となります。その点では、2カ月という期間、堅調な動きが継続したことは注目されます。戻り売り圧力がかなり弱まっていると推測されます。
3カ月続伸ならトレンド変化の可能性
2025年に入り、日本の長期金利(10年債利回り)は上昇傾向にあります。米国の長期金利も高止まりしています。必ずしも追い風とはいえない環境下で、REIT指数が緩やかながら着実に水準を切り上げています。
3カ月連続の上昇となると、2020年11月から2021年7月の9カ月続伸までさかのぼります。この6月に月間上昇を達成した場合、REIT指数の転換点となる可能性があります。5月末(5月30日)のREIT指数は1736.74pでした。6月末の時点でこれを上回っているかどうかが大きく注目されます。