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ドル円、今週も値幅は1円程度の小ささ
今週のドル円はあまり大きな方向感は出ず、値幅は1円01銭と非常に小さいものとなりました。先々週は1週間の値幅が1円未満と非常に緩慢な値動きとなっていましたが、それに近い値幅。FXトレーダーにとってはあまり面白くない状態と言えます。前週末5日には、5月米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に上回る強い数字となり、米連邦準備理事会(FRB)による年内利上げ観測が高まりました。米長期金利の上昇を受け、為替市場では「ドル全面高」の展開となり、ドル円もじり高の展開に。今週もその流れが続き、11日には一時160.59円と4月30日以来の高値を更新しています。
ただ、同日NY時間にはトランプ米大統領が「イランとの協議の内容が同国指導部の最高レベルに持ち込まれ、承認されたという事実に基づいて、私は今夜予定していたイランに対する攻撃を中止した」と表明。WTI原油先物相場が急落し、為替市場では「有事のドル買い」を巻き戻す動きが広がりました。原油安・株高・ドル安の様相が強まったことで、ドル円は一時159.58円まで値を下げました。

*Trading Viewより
いよいよ来週は新FRB議長のもとでのFOMCが開催
来週は15-16日に日銀金融政策決定会合、16-17日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。ドル円は日銀金融政策決定会合とFOMCを睨みながら、中東情勢や政府・日銀による為替介入の可能性などに警戒していく展開となりそうです。

15-16日の日銀金融政策決定会合では、植田日銀総裁が講演で「経済の下振れリスクに比べて物価の上振れリスクが高まると判断される場合には、利上げの是非をしっかりと議論する」と、タカ派的な見解を示したほか、複数の報道で利上げの可能性が報じられていることもあり、市場では既に0.25%の利上げが織り込まれています。注目のポイントは「0.50%の大幅利上げ」を主張する委員がいるかどうか。更には、「年内追加利上げ」が示唆されるかどうか。
また、今回は植田日銀総裁が肝嚢胞感染症の治療のため入院しているため、会合には参加できないことが公表されています。議決にも参加しない予定ですので、定例記者会見は内田副総裁が代理で行うことになります。「代理である内田副総裁がどこまで踏み込んだ発言をするか」がポイントとなりそうです。なお、政府・日銀による為替介入に関しては、2024年の介入時でも161円台で実施されていることから、今回も「161円台」に乗せた場合には警戒感が高まることになりそうです。

16-17日のFOMCは、ウォーシュFRB新議長のもとで初めて開催されます。金融政策の現状維持が見込まれていますが、注目ポイントは5月米雇用統計やインフレ指標を受けて、年内の利上げ観測が高まっていることへの見解となりそうです。ウォーシュFRB議長は、承認公聴会で「トランプ米大統領の操り人形にはならない」と表明しています。初の定例記者会見での発言に注目が集まります。FOMCが日本時間の3時、定例記者会見が3時30分となっており、我々日本人にとってはかなりの早起き(もしくは夜更かし)が必要になってきますので、注意が必要です。
投機筋の円売りポジション、2024年7月以来の水準に拡大
なお、米商品先物取引委員会(CFTC)が12日(日本時間13日早朝)に発表した6月9日時点の建玉報告によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の通貨先物市場で非商業部門(投機筋)の円の対ドル持ち高は14万5818枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、前週から1万6251枚増加しました。これは2024年7月16日以来の水準です。

*CFTCのデータを基にDZHフィナンシャルリサーチ作成
投機筋の円のポジションは2024年7月2日には18万4223枚の円売り越し(ドル円のロング)となり、2007年6月(18万8077枚)以来の高水準を記録していましたが、そのあとは一転して円買いポジションを構築する動きが優勢となり、昨年4月29日には17万9212枚と過去最大を更新。それ以降はその動きが反転しています。今週、投機筋の円売りポジションはついに14万枚を突破しました。持ち高が偏り過ぎれば反動の余地も広がります。ポジションの大きな偏りにも注意しておくべきでしょう。
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