3月のREIT指数は7%を超える下落
3月のREIT指数は、月間で7.5%安と大幅に下落しました。
中東の地政学リスクが高まったことで、同じ期間の日経平均は13.2%安となっています。これを見ると、REIT指数の大幅安も仕方ないように感じられます。ただ、REITは国内不動産からの賃料収入が収益源ですので、中東リスクの悪影響は限定的と考えられます。今回の株安局面ではディフェンシブ性は発揮されませんでした。
なお、日経平均に関しては、2月に10.4%高と派手に上昇していました。一方で、2月のREIT指数は1.1%高と、かろうじてプラスを保った程度にとどまりました。日経平均のように強く買われていた反動で大幅安となったわけではなく、今年に入って上値を切り下げる動きとなっています。

月前半は値を保つも後半に崩れる
3月のREIT指数の下落に関して、週ごとの動きを分解してみると、興味深いことが分かります。以下の表では、3月のREIT指数と日経平均の騰落率を出しています。最終週に関しては、3月30日と31日の2営業日分の騰落となっています。

これを見ると、3月上旬のREIT指数は、日経平均が大きく崩れる中でも比較的値を保っていたと言えます。一方で、月の後半にかけては日経平均よりもパフォーマンスが悪い週があるなど、大きく崩れています。
地政学リスクよりも金利上昇を嫌気?
この点に関しては、日本の長期金利(10年債利回り)が影響した可能性があります。
中東の地政学リスクが高まったことで、商品市場では原油価格が大きく上昇しました。これを受けて、「多くのモノの値段が上がることでインフレが長期化する」「物価高対策などで国の財政が悪化する」といったことが意識されて、日本の長期金利が上昇傾向を強めました。
REITは利回り商品だけに、長期金利、特に日本の長期金利の影響を大きく受けます。REITの下落に関しては、地政学リスクを警戒してというよりも、これに付随して発生した長期金利の上昇を嫌気した可能性があります。
停戦合意で過度な警戒は後退したものの・・・
米国とイランが2週間の停戦で合意したことが伝わり、4月8日には日経平均が大きく上昇しました。商品市場ではNY原油価格が時間外で急落しており、インフレに対する過度な警戒はいったん沈静化していくと思われます。
4月8日にはREIT指数も2%台の上昇となっており、ここからの反転にも期待したいところです。ただ、REITにとってはもう一つ関門が待ち構えています。4月27日~28日の日程で開催される日銀金融政策決定会合です。
皮肉なことに、「地政学リスクの後退による株価の安定」は、日銀にとって利上げのハードルを下げる材料にもなり得ます。日銀が4月に利上げに踏み切り、長期金利が一段と上昇してしまうと、REITにとっては逆風となる可能性があります。
日本の長期金利上昇にブレーキがかからないと、REITの本格的な反転は期待しづらいです。REIT指数に関しては、4月後半まで神経質な動きが続くと思われます。





