特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はニデックを取り上げます。証券コードは6594、東証プライムに上場しています。
ニデックって、なんなのさ?
4月に入って女優の川口春奈さんが出演されている「ニデックって、なんなのさ?」というフレーズが印象的なCMをご覧になった方もいるかと思います。
ニデックは今、社名を絶賛アピール中の企業です。なぜなら、2023年4月1日に社名を変更したばかりだから。そして、変更前の社名は日本電産です。2023年に創立50周年を迎えるにあたり、社名を変更しました。モーターに強みを持っており、代表取締役会長で最高経営責任者である創業者の永守重信氏は、カリスマ経営者として知られています。
社名の変更は株価にはニュートラル
社名変更、それ自体は基本的には株価に対する影響はないと言えます。細かいことを言えば、ロゴなど様々なものを一新したり、変更を周知するためのPRなどで費用がかかりますので、業績を見る上ではコスト増要因となります。
ただ、企業の社名変更は、会社として対外的にも対内的にも大きく変わっていこうという意思表示でもあります。日本電産は社歴もある企業ですので、大きな決断であったと考えられます。社名が変わったことでメディアで取り上げられる機会も増えると思われますし、株式市場での注目度が高まる展開も期待できます。
株価は下落基調が続く
株価は、コロナ禍の2020年3月に4837.5円まで下落した後、2021年2月には15175円まで上昇しました。安値から3倍超の上昇を達成したことになります。ただ、以降は下げ基調が続いており、2023年に入って3月16日には6145円まで下落。高値からは半値以下となっています。
週足チャートを見ると右肩下がりとなっており、直近安値を今年の3月中旬につけていますので、下げトレンドが終わったと判断するにはまだ早いです。ただ、日足でみると、直近安値から1割強水準を切り上げており、コツンと底を打ったようにも見えます。
4月には本決算を発表予定
ここから1カ月の間には、4月24日に本決算の発表、25日には決算説明会が予定されています。本決算は新しい期(24年3月期)の業績見通しが出てくることもあり、高い注目を集めます。
今期は大幅な下方修正を発表したこともあり、2023年4月3日時点でのPERは65.8倍と高めとなっています。まだ値幅での調整が足りていないと見ることもできますし、今期はイレギュラーで挽回は可能とみられていると解釈することもできます。
社名変更を機に反転?下げトレンドは継続?
社名が変わった初日となる4月3日は、前営業日比25円高(+0.4%)の6870円で取引を終えました。
今回はこのタイミングで株式を買ったと仮定して、1カ月間の値動きを追っていきます。100株単位で最低購入金額は68万7000円となります。手数料や税金等の影響は考慮せず、シンプルに1カ月後の株価と比較します。今回は5月3日がゴールデンウイークに突入する関係で、連休明け5月8日(月)の終値と比較することとします。
値幅・日柄とも調整は進んでいるように見えますので、本決算の発表が株価の方向性を大きく左右する可能性があります。また、決算説明会などで社名だけでなく会社も大きく変わっていくというメッセージを届けることができるかも注目点となります。「そろそろ反転しそう」「まだ下がる」など、この先の値動きがどうなるかをイメージしてみてください。
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