特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はNEXT FUNDS 日経半導体株指数連動型上場投信を取り上げます。愛称はNF・日経半導体ETF、コードは200Aで、2024年6月4日に上場したばかりのETFです。
日本の半導体株に投資するETF
NF日経半導体ETFは、日本の半導体関連企業に投資する商品です。
東京証券取引所に上場する主な半導体関連銘柄で構成される「日経半導体株指数」という指数があり、これに連動することを目的としています。
投資信託でも半導体株を組み入れたものはありますが、NF日経半導体ETFは株式同様に1日の中で値動きがあります。個別の半導体株の値動きを見ながら、買い時、売り時を判断できるといった利点があります。
2000円程度から投資可能
NF日経半導体ETFは購入に対するハードルが非常に低いことも魅力の一つです。
個別株では、レーザーテック(6920:6月19日終値 3万5640円)を100株購入するには約350万円、ディスコ(6146:同 6万1130円)だと600万円以上の資金が必要となります。それに対してNF日経半導体ETFは、2000円程度から購入可能となっています。
「半導体株には興味がある。ただ、レーザーテック、アドバンテスト、東京エレクトロン、いろいろあってどれを買えば良いのかわからない。」
「半導体株は最低売買金額が高額な銘柄が多く、手が出しづらい。」
といった方には選択肢になり得る商品です。
個別株よりは日々の値動きがマイルドに
こちらは、上場してからの4本値(始値、高値、安値、終値)となります。
ちなみに、6月19日(水)は、半導体株の多くが高く始まって失速した1日でした。NF日経半導体ETFも2055円の高値をつけた後、2007円まで下落しています。この日の高値で買って安値で売ってしまったと仮定した場合、下落率は2.3%でした。
個別でディスコ(6146)を見ると、この日に6万4870円の高値をつけた後、6万0800円まで下落しています。同様に高値で買って安値で売ってしまった場合、下落率は6.3%でした。
半導体株は注目度が高い分、日々の値動きが大きくなることが多いです。中長期では上昇が続いている銘柄でも、短期では派手に下げることもよくあります。ETFを活用すれば、半導体関連への投資でも値動きがマイルドになる効果が期待できます。デイトレにはあまり向いておらず、中長期の視点で半導体の成長を応援したいという方に適した商品と言えるでしょう。
1カ月後には個別銘柄とも比較します
NF日経半導体ETFの6月19日の終値は2015円でした。売買単位は1口となりますので、これがそのまま最低購入代金(手数料は除く)となります。手数料や税金等の影響は考慮せず、1カ月後、7月19日(金)の終値と見比べます。
日経半導体株指数では、主力事業が半導体関連業種に属する銘柄の中から時価総額上位30銘柄を選定し、ウェート調整なども行って指数を構成しています。5月31日時点でウェートが上位の銘柄は、東京エレクトロン(8035)、ディスコ(6146)、ルネサスエレクトロニクス(6723)、アドバンテスト(6857)、レーザーテック(6920)となっています。
振り返りの回では、これらの銘柄の1カ月後のパフォーマンスについても検証します。個別株を直接購入するのとETFとではどのくらいの差が出てくるのか、1カ月の振れ幅はどの程度なのか。NF日経半導体ETFは上場したばかりですので、この機会に商品に対する知識を深めてご自身の投資に役立ててみてください。