特定の銘柄の値動きを追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はソニーを取り上げます。正式名称はソニーグループ、証券コードは6758で、プライム市場に上場しています。
日本株大幅高の中で意外な出遅れ銘柄
日経平均は3月4日に4万円の大台に乗せました。昨年末の終値は33464.17円で、2カ月ちょっとでざっくり20%上昇しています。この間は大型株が上昇を先導しており、誰でも知っているような企業の株価が大きく上昇しました。
ただ、その中でソニーはさえない動きとなっています。以下の表では、昨年末から3月4日までの主要な銘柄の騰落率を掲載しています。
トヨタ(7203)やソフトバンクG(9984)が40%以上上昇している一方で、ソニーはマイナスとなっています。日本を代表する企業の一つというイメージはあるだけに、やや意外感のある動きです。
3Q決算が嫌気されて急失速
今年に入ってからの値動きを見てみましょう。2023年末の株価は13410円でしたが、1月に入って早々に大きく上昇し、1月23日には14915円まで水準を切り上げました。しかし、第3四半期の決算が失望材料となって2月15日に大幅安。売りが止まらず2月29日には12590円まで下落しました。13000円を割り込んだところで、下げ一服感が出てきたかどうかという状況です。
中期では緩やかに上値と下値を切り上げる
先ほどのチャートは日足でしたが、週足のチャートも見てみましょう。
今年に入ってからの上昇で、2023年6月につけた14100円は上回っています。また、2023年8月の安値が11755円、同年10月の安値が12005円、そして直近安値が12945円と、下値に関しても切り上がっています。
緩やかではありますが上値と下値がともに切り上がっていますので、中期目線では上昇トレンドが継続中と考えられます。
出遅れ修正の動きは見られるか?
ソニーの3月5日の終値は12950円でした。100株単位で最低購入代金は129万5000円となります。今回はこのタイミングで購入したと仮定して、1カ月後、4月5日(金)の株価と見比べます。手数料・税金等は考慮しません。
なお、3月決算銘柄ですので、3月末をまたいだ場合には期末配当を受け取る権利を得ることができます。会社では期末配当45円を予定(2024年2月14日時点)しています。振り返りの時点では期末配当額が確定していないと思われるため、純粋に値動きのみで検証しますが、実際には配当分(100株であれば45円×100=4500円)はオンされることになります。
日経平均が歴史的な上昇となっていますが、その分、ここから個別銘柄を買うことに警戒感を持っている方も多いと思われます。そのような中、昨年末比で下落とかなり取り残されているソニーの巻き返しがあるのかどうか。ぜひ、この先の値動きをご自身なりのストーリーを持ってイメージしてみてください。
こういった銘柄が大きく上昇してくれば、株式市場では出遅れ感のある銘柄を掘り下げる動きが活発になると思われます。一方、弱い動きが続くようだと、東京エレクトロンやトヨタなど、勝ち組銘柄に資金がさらに集中する展開が予想されます。出遅れ銘柄の期待の星になれるのか、要注目です。
≪結果はこちら↓≫