過去の「あの銘柄を買ってみた!」で取り上げた銘柄について、その後の値動きがどうなったかを追跡します。
今回は、2024年3月に取り上げたソニーグループ(6758)について見ていきます。
12月に入り年初来高値を更新
ソニーグループは12月4日に3193円まで上昇。7月11日の高値3097円を上回り、年初来高値を更新しました。
ソニーは1:5の株式分割を実施しており、「買ってみた!」で値動きを見た時期とは水準が大きく変わっています。
分割直前の9月26日の終値は14240円、分割初日の9月27日の終値は2861円でした。最低売買単位が切り下がった9月27日は高く始まったのですが、上値が伸びませんでした。その後、しばらく売りに押されましたが、10月後半にかけて下げ止まり、11月に入ると決算を材料に大きく上昇しました。決算発表翌日の11月11日に3000円台に乗せており、その後は上値が軽くなっています。
8月までの値動きは不安定
週足チャートでもう少し長めの値動きを見てみましょう。
値動きを見た2024年3月5日から4月5日ではあまり方向感がなく、その後、5月の初旬には巨額の企業買収観測が報じられたことで、大きく売られる場面がありました。
しかし、5月14日に1:5の株式分割を発表したことで、市場のソニーに対する見方が変わってきました。それまで出遅れ感が強かったこともあり、6月から7月前半にかけては大きく上昇しました。
短期間で急伸した反動が出てきたタイミングで日本株も大きく崩れたことから、7月中旬から8月前半にかけては急落しています。ただ、全体市場も8月5日に暴落した後は反転したことからソニーも持ち直し、秋口にかけては上昇基調を強めていきました。
上場来高値も射程圏内に
3月5日に12950円で100株購入し、そのまま保有し続けていた場合、2590円で500株保有していることになります。12月4日の終値は3170円でしたので、500株だと158万5000円。129万5000円が158万5000円になり、29万円の含み益が発生(手数料等は考慮せず)していることになります。実際の保有では3月末と9月末を通過していますので、配当分もオンされます。
年初来高値を更新しましたが、上場来高値(分割を考慮)は2000年3月につけた3390円となります。そこまで距離は遠くありません。2024年前半は日本株が強かった中でその流れにまったく乗れていませんでしたが、この勢いのまま上場来高値を更新できるようなら、2025年の期待の銘柄として注目度が高まる展開も期待できそうです。