特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回は2024年7月に取り上げたオリエンタルランド(OLC 4661)の値動きを振り返ります。
1カ月後の株価は大幅安
8月30日の終値は3988円でした。7月31日の終値は4282円でしたので、値動きを見た1カ月では294円の下落となりました。42万8200円が39万8800円となり、-294円×100株で2万9400円の下落(手数料・税金は考慮せず)となりました。
下落率は6.9%で、値動きを見た期間では大きな下げとなりました。
8月前半に日本株が暴落
それでは、この間の値動きを見てみましょう。
8月前半に日経平均が暴落しており、OLCもその影響を大きく受けました。日経平均が4451円安となった8月5日に1日で10.5%安(420円安、終値:3594円)と急落し、一時3536円まで下落。年初来安値を更新しました。
一方、急落翌日の8月6日には11.2%高(401円高、終値:3995円)と一転急騰しました。この日以降は押し目買いと戻り売りがせめぎ合って一進一退が続いています。なお、急落前までは戻し切れておらず、8月1日につけた4251円が、値動きを見た期間での高値となっています。
天候不順が痛手に
8月前半の下げに関しては、OLC固有の理由ではないと考えられます。ただ、ブランド力が高く投資家からも人気のある銘柄の割には、8月6日以降の戻りが鈍いようにも見受けられます。これに関しては、OLCが屋外レジャーを展開していることが影響していそうです。
8月は猛暑により、熱中症に注意が必要な日が多くありました。また、ゲリラ豪雨が相次ぎ、1日のうちでも頻繁に天候が急変しました。さらに、月後半には台風10号が日本列島を直撃しました。屋外レジャーを展開する企業にとって、天候不順は痛手となります。
権利確定月で実需買いは入るか
値動きを見た期間では大幅安ではありましたが、8月5日に急落した後の値動きは落ち着いています。9月4日には日経平均が1638円安と4桁の下落となりましたが、この日のOLC株は0.3%安(13円安、3938円)と小幅な下落にとどまりました。
OLCは3月決算銘柄で、9月は上期の権利確定月となります。2024年は9月26日(木)が権利確定の最終日となります。
OLCの株主優待は、「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」で利用可能な1dayパスポートですが、9月末の時点で権利を得るためには、2000株以上の保有が必要となります。なお、3月末では500株以上の株主からパスポートが配布されます。
また、中間配当を実施しており、第2四半期末では1株あたり7.0円(前年同期は5.0円)を会社では計画しています。
パスポートの権利を得るには、株価をざっくり4000円とすると2000株では800万円必要となりますので、結構ハードルは高いです。ただ、今年の安値圏で推移しているだけに、ディズニーリゾートのヘビーユーザーからすれば、食指がそそられるタイミングではあります。9月に実需買いが多く入ってくれば、株価の下支え要因になると考えられます。目先は8月5日につけた3536円を下回ることなく推移できるかどうかが注目されます。