特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はインターメスティックを取り上げます。証券コードは262Aで、2024年10月18日にプライム市場に新規上場しました。
この社名では馴染みが薄いかもしれませんが、「Zoff」ブランドでメガネの企画・製造などを手がけています。
高い初値を付けた後の株価も右肩上がり
インターメスティックの公開価格は1630円で、初値は2038円となりました。初値は公開価格を25%上回っています。好スタートを切った後も強い動きが続いており、12月6日には2810円まで上昇しています。
3Q時点で営業利益は通期計画を上回る
インターメスティックは11月12日に2024年12月期第3四半期(3Q)決算を発表しています。3Q累計(1-9月)の連結営業利益は54.3億円で、この時点で通期計画の42.1億円を上回っています。
また、直近12月5日に発表された国内月次売上速報では、11月度は既存店が前年同月比17.1%増、全店が同21.4%増と好調が確認できました。
なお、12月5日には同業で「JINS」を展開するジンズホールディングス(3046)も月次を発表しており、11月の国内アイウエアショップの売上高は既存店が前年同月比18.2%増、全店が同21.4%増となっています。
翌12月6日の株式市場では両銘柄がそろって大きく上昇しました。このように同業の業績も良いと、「メガネの販売自体が好調」との見方が強まり、相乗効果を生み出すこともあります。
12月のラッシュでIPO銘柄への注目度が高まる
2024年の12月は中旬からIPOラッシュとなり、連日で新しい銘柄が上場してきます。
投資家が目移りして、直近上場の銘柄が利益確定や手じまいの売りに押される可能性がある点はリスクとなります。
一方、IPOは玉石混交で、初値天井となったり、初値が公開銘柄を割り込む銘柄も少なくありません。インターメスティックのように上場後の動きが良い銘柄に関しては、ラッシュ時に相対比較で改めて評価が高まることはあり得ます。また、この時期に大崩れを回避できれば、値持ちの良さからラッシュが一段落した年明けに注目度が高まる展開も期待できます。
年末年始を挟んで基調に変化は出てくるか
インターメスティックの12月11日の株価は2703円でした。100株単位で最低売買代金は27万0300円となります。今回はこのタイミングで購入したと仮定して、1カ月後の株価と見比べます。1月11日は土曜日ですので三連休明けとなる1月14日(火)の終値と比較することにします。手数料・税金等は考慮しません。
「Zoff」自体は広く知られてはいますが、上場がブランドイメージの向上につながるようなら、業績にはプラスの効果が期待できます。次回12月度の月次も要注目です。なお、12月決算銘柄で、会社の期末配当予想は27.86円となっています。強い基調が続くのか、年末年始を挟むことで流れが悪くなってしまうのか、この先の株価の動きをイメージしてみてください。