特定の銘柄の値動きを1カ月間追いかけてみる「あの銘柄を買ってみた!」
今回はNEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(1570)を取り上げます。
長い名称で「何だコレ?」と思われるかもしれませんが「日経レバ」として広く知られているETFとなります。
日経平均を買う 動きは2倍
正式名称が長いので、ここから先は日経レバとして話を進めていきます。この商品は、日経平均の値動きに連動し、かつ、日々の騰落率が日経平均株価の2倍になるよう計算された指数となります。株式と同様に証券市場が開いている時間帯には値動きがあり、始値、高値、安値、終値があります。
なお、これとペアの商品で、日経平均の騰落率のマイナス2倍になるよう計算された指数が、NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信(1357)(通称「ダブルインバース)となります。インバース(Inverse)が逆を意味する言葉なので、その2倍(マイナス2倍)でダブルインバースという名称となっています。
2023年7月18日の日経レバの終値は、19935円(+0.63%)でした。この日の日経平均株価の終値が32493.89円(+0.32%)でしたので、騰落率はほぼ日経平均株価の2倍となっています。ダブルインバースは235円(-0.84%)で終えており、この日はマイナス2倍以上の騰落率となりました。きっちり2倍となるわけではありませんが、両ETFとも日経平均に値幅が出た際には値動きが大きくなる性質を持っています。
日本株は強そうだけど、個別ではどれを買って良いか分からないといった場合には、日経レバを活用するのが便利です。逆に、個別はともかく、日経平均は下がりそうと考える場合には、ダブルインバースを購入することで、期待通りの値動きとなった場合にはリターンを得ることができます。
なお、レバレッジ(leverage)とは「てこ」を意味します。てこを活用すると、小さな力で大きなものを動かすことが可能となります。投資の世界で「レバレッジ」とついた場合には、一般的には少額の資金でより大きな取引をすることを意味します。「レバナス」という投資信託が流行しましたが、これは米国のナスダック指数にレバレッジをかけた商品となります。人気を集めた時期はナスダックの動きが良かったことから、その2倍になると当然パフォーマンスも良くなりますが、ナスダックの動きが悪くなれば、パフォーマンスは大きく落ち込みます。「レバ」とついている商品に関しては、振れ幅が大きくなりやすい点には十分注意を払う必要があります。
値動きは日経平均と連動
日経レバは日経平均に連動する商品ですので、当然値動きも日経平均と似たものとなります。こちらは日経レバのチャートとなります。
日経平均は5月から6月にかけて大きく上昇しました。しかし、6月中旬にかけては頭打ちとなり、7月に入ってからは調整色を強めています。ただ、足元では大きく上昇するような場面もあり、下げ止まりを期待させるような動きも見られます。
こちらはダブルインバースのチャートです。5月から6月にかけて下げトレンドが続いており、足元では下げ一服感が出てきています。日経レバとは対照的な動きとなっています。
下落を予想するならダブルインバース
今回は、このタイミングで日経レバを買ったと仮定して、その後の値動きを見ていきます。日経レバの7月18日(火)の終値は19935円でした。売買単位は1口となりますので、これがそのまま最低購入代金(手数料は除く)となります。手数料や税金等の影響は考慮せず、1カ月後、8月18日(金)の終値と見比べます。なお、ダブルインバースの終値は235円で、こちらも1口単位となります。振り返りの際には、日経レバとダブルインバースが、同じ期間の日経平均の騰落率と比べてどう動いたかについても検証します。
皆さんも、ここから1カ月間の日経レバがどう動くかをイメージしてみてください。日経平均がまだ大きく下がるイメージであれば、ダブルインバースを購入するという選択肢もありますので、今回は、「日経レバ」「ダブルインバース」どっち?という視点でも良いかと思います。レバレッジ型の商品はハイリスク・ハイリターンではあります。ただ、指数が上がるか下がるかどちらかにベットするという分かりやすさはあり、少額から購入できるメリットもあります。指数主導で日経平均が大きく動くこともありますので、ぜひこの機会に両ETFに対する理解を深めてみてください。
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